選手層の厚さ際立つサントリー 藤中謙也主将「ここから新たな歴史を刻んでいけたら」

2025年5月2日(金)9時0分 スポーツ報知

サントリーの高橋藍

 バレーボールの国内最高峰「大同生命SVリーグ」の初代王座を懸けた男女のチャンピオンシップ決勝が始まる。東京・有明アリーナで実施される女子は2日が第1戦となり、レギュラーシーズン(RS)1位の大阪Mと2位のNEC川崎が対戦。昨季Vリーグ決勝と同じカードで、NEC川崎は前身のVリーグからの3連覇を目指す。男子決勝は第1戦が3日に有明アリーナ、第2戦以降は5〜6日に千葉・ららアリーナ東京ベイで開催。RS2位のサントリーと4位の愛知が初代王者を争う。2戦先勝方式で行われ2戦で決着した場合、3戦目は行われない。

 2季連続の日本一へ、王者のプライドを持って決勝に臨む。サントリーのアウトサイドヒッター・藤中謙也主将は「新リーグに変わって初代チャンピオンのタイトルを取ることが目標。ここから新たな歴史を刻んでいけたら」と意気込む。

 今季は選手層の厚さが際立つ。昨季優勝メンバーの藤中謙、アラインらに加え、ポーランド代表のシリフカ、日本代表の高橋藍らを補強。昨年10月の開幕から長丁場の44試合となったハードなRSを、主力選手を入れ替えつつ、乗り越えた。RSで16連勝締めとなった秘訣(ひけつ)とは何か。藤中謙は「試合だけ強度が高いのではなく、練習からコートにいる選手が試合に出る選手にプレッシャーを与えることで、良いパフォーマンスにつながる」と解説する。

 主将が「チームがまとまる契機になった」と振り返ったターニングポイントが、2月の第16節、日鉄堺戦。セッター・大宅がコンディションを考慮してベンチを外れ、代わって下川が先発。パリ五輪代表の小野寺も負傷で欠く中、控え選手の奮闘でフルセットで競り勝った。ここから勢いがつき、RSを16連勝で締めた。

 昨年12月の全日本選手権との2冠も懸かる。チームの思いは一つだ。CS準決勝では、RS2勝4敗の名古屋に先勝を許して崖っぷちに。そこから粘って2連勝し決勝にコマを進めた。「チーム力を生かして優勝したい」と司令塔の大宅。自慢の総合力で頂点をつかむ。(宮下 京香)

 ◆男子決勝展望 RSでの対戦はサントリーの3勝1敗だったが、愛知はCS準決勝で西田有志(25)擁する大阪Bに2連勝しており好勝負が予想される。愛知の得点源、宮浦は1月に左足関節捻挫で一時離脱したがコートに戻ってきてからは調子を上げ、決勝一番乗りに貢献した。サントリーは得点ランク2位の218センチ大砲、D・ムセルスキーを軸とした攻撃力と、高橋藍らの堅実な守備がそろう。

 ◆大同生命SVリーグ 昨年10月に開幕したバレーボールの国内リーグ。「S」は「Strong(強く)」「Spread(広く)」「Society(社会)」などの意。前身のVリーグがSVと2部のVに分かれ、SVは5項目のSVライセンスを保有するクラブが参戦(今季は男子10、女子14)。2027年までに完全プロリーグ化、30年に世界最高峰リーグを目指す。今季はレギュラーシーズンで各チームが44試合を行い、上位(男子6、女子8)が進むチャンピオンシップ(CS)で王者を決める。

スポーツ報知

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