阪神・大山 14打席ぶりの快音で天敵「甲子園の吉村」に雪辱の中押し打「得点につながって良かった」

2025年5月3日(土)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神4—0ヤクルト(2025年5月2日 甲子園)

 阪神の大山がトンネルを抜けた。4月29日中日戦の第3打席で放った左前打を最後に、13打席続いた沈黙をようやく破った。0—0で突入した6回。佐藤輝の中前適時打で先制し、なお続いた1死一、三塁の好機。逆襲に燃える背番号3が吉村のフォークを拾い、中前へ運んだ。14打席ぶりの甲高い快音で、連敗脱出をたぐり寄せた。

 「点数を取るだけだったので。次の1点が大事だし、そういう意味では凄く良かったんじゃないかなと思う」

 「甲子園の吉村」は、猛虎にとって天敵だった。過去4試合で2勝を献上し、計22イニングで自責点「1」。防御率0・41に封じられる有様。この日も4番の一撃で機先を制したとはいえ、5回までは2安打しか打てず、大山自身も2打数無安打。直前の第2打席では直球で押された挙げ句、カウント1—2からの緩いカーブに反応できずに見逃し三振を喫した。雪辱を期す打席で、同じカウント1—2からのフォークを攻略。腕を伸ばし、落ち際を巧みにバットへ乗せた。

 「(佐藤)輝が先制点を取ってくれて、自分も続こうと集中することができた。(村上)頌樹も頑張ってくれていたので、得点につながって良かった」

 8回先頭でも金久保から中前打し、復調の3試合ぶりマルチ安打だ。打率こそ・238の低空飛行ながら、得点圏ではリーグ5位の同・385まではね上がる。勝負強さが光る5番は「勝ったことが一番。また明日、しっかり準備したい」とうなずいた。

 大型連休に合わせ、聖地には無数の野球少年・少女が集まった。どんなときでも全力疾走とフルスイングを貫く虎の主砲が、子供たちに夢と希望を与えた夜だった。(八木 勇磨)

スポーツニッポン

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