阪神・ビーズリー 好救援で今季1勝 好相性の梅野と今季初コンビで“Gキラー”本領発揮
2025年5月6日(火)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神10—1巨人(2025年5月5日 東京D)
流れを引き寄せる43球だった。阪神・ビーズリーが2番手として4回から救援し、3回を無安打無失点。3三振を奪う快投で、今季初勝利を手にした。
「自分でしっかり準備して、それ(監督のプラン)通りにきたらしっかり投げられるようにしていた。僕の投球にかかわらず、タイガースの素晴らしい打線が生み出した流れかなと思ってます」
ヒリヒリする場面で出番はやって来た。森下の4号ソロで同点に追いついた直後の4回。先頭の岡本を一ゴロに仕留めると、キャベッジは空振り三振に斬った。2死から増田陸にはストレートの四球を与えたものの、大城卓を一直。5、6回はともに3者凡退。任された仕事を完璧にこなした。
心強い相棒の存在も快投を後押しした。4回からは坂本に代わり、梅野が途中出場。昨季ビーズリーが先発した全13試合でコンビを組んだ女房役との相性はやはり抜群だった。カットボールを軸に、配球を組み立て。16球のうちストライク率は今季最高の87・5%に到達し、「自分本来のカットボールに近づいてきた。安定していいボールを投げることができたので大きかった」と満足げに笑った。
藤川監督のプラン通りだった。先発・富田が3回を投げ終えると、4回からはバッテリーごと交代。ビーズリーから始まり、その後の6イニングは無安打無失点に封じた。「元々プランの中にあった一つ。素晴らしい活躍で、今日はもうビーズリーさまさまですね」。指揮官はうれしそうに目を細めた。
昨季の巨人戦は3戦3勝で防御率1・00。“Gキラー”ぶりは今季も健在だった。「いい感覚で投げることができているのでこれを継続していきたい」。頼もしい助っ人右腕が、ここからさらにギアを上げていく。(山手 あかり)