千両役者・坂本勇人 岡本に捧げる勝ち越し2ベース! 1、2軍通じて今季初長打、通算460二塁打
2025年5月7日(水)19時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人—阪神(2025年5月7日 東京D)
巨人の坂本勇人内野手(36)が7日に出場選手登録され、同日の阪神戦(東京D)で「7番・三塁」に入って即先発出場。2—2で迎えた4回に1、2軍戦通じて今季初長打となる左翼線への勝ち越し二塁打を放った。
ここまで挙げていた2打点はいずれも犠飛によるもの。坂本にとっては今季初の適時打となった。
坂本はこれがNPB歴代12位の通算2420安打目で、2432安打した石井琢朗(広島)の歴代11位記録まで「あと12」。また、坂本の二塁打は2024年9月21日の広島戦(マツダ)以来228日ぶりで、NPB歴代2位の通算460本目。通算487二塁打した立浪和義(中日)の歴代1位記録まで「あと27」とした。
坂本はプロ19年目を迎えた今季も3月28日のヤクルト戦(東京D)で「6番・三塁」に入って開幕スタメン。だが、11試合に出場して打率.129(31打数4安打)、0本塁打、2打点と打撃不振に苦しんだ。4月15日に自らの志願もあって出場選手登録抹消。無期限で2軍再調整していた。
しかし、前日6日に緊急事態がチームを襲う。阪神戦(東京D)の初回一塁守備で岡本和真内野手(28)が打者走者の中野と交錯して負傷交代。主砲が長期離脱を余儀なくされたことでこの日、坂本が緊急昇格となった。
今季はここまでオープン戦、1軍、2軍全ての試合で長打がなかったが、ここぞに強いさすがの千両役者ぶりを発揮した。2—2で迎えた4回、2死一塁で入った第2打席。相手先発左腕・門別がフルカウントから投じた7球目、内角低めスライダーに泳ぎながらも執念で左翼線に運んだ。
今季挙げていた2打点はいずれも、幼なじみの田中将大投手(36)が移籍後初勝利をマークした4月3日の中日戦(バンテリンD)で2回と8回に記録した2犠飛。適時打は今季36打席目で初となった。
坂本の勝ち越し打で勢いづいた巨人打線はこの回一挙4得点。無念の負傷離脱となった岡本を勇気づけるビッグイニングとなった。
▼坂本 打ったのはスライダーです。次につなぐ気持ちで打席に立ちました。勝ち越しタイムリーになって良かったです。