阪神・森下 あるぞ球宴4番 全セ阿部監督「中心になってくる」 球団初の初選出、4番初アーチ狙う
2025年5月9日(金)5時15分 スポーツニッポン
「マイナビオールスターゲーム2025」(7月23日=京セラドーム大阪、24日=横浜)の要項発表記者会見が8日、都内で開かれ、全セの巨人・阿部慎之助監督(46)、全パのソフトバンク・小久保裕紀監督(53)が出席。両指揮官は目下4試合連続本塁打の阪神・森下翔太外野手(24)に熱視線を送るとともに、阿部監督からは阪神の球団史上7人目となる全セの4番起用を示唆された。
東京ドームを揺らした4戦連発の余韻は、一夜明けても続いた。
「マイナビオールスターゲーム2025」の記者会見に参加した全セ・阿部監督の脳裏には、5〜7日の3連戦で森下が放った快打の全てがくっきりと刻まれている。口からあふれ出る、期待と称賛の言葉。打率・343、46安打、出塁率・386とセ界一の数字を並べる24歳へ、真夏の祭典での「中軸」を早くも託した格好だ。
「昨日(7日)までタイガースにコテンパンにやられていたので、森下君とか佐藤(輝)君が、凄く本当に(全セの)中心になってくるんじゃないか」
目下リーグトップ11本塁打を放つ佐藤輝の選出も確実視される一方で、総合成績なら森下の方が一枚上だ。また、阿部監督にとって森下は中大の後輩。普段は敵将ながら、その実力には一目置いている。「(味方になれば)凄く楽しみ。打順を決めるのを楽しみにしている」とも語るなど、「球宴初選出、初4番」の勲章を与えても何ら不思議ではない。若き虎の主砲が見せる急成長。まだ“原石”だった2年前の夏を知る全パ・小久保監督も、驚きを隠せない。
「(23年の)フレッシュオールスターも指揮したが、その時に来ていたのが森下君(3安打3打点でMVP)。2年後にこんな選手になるのか、と。預かったウエスタンの選手の中では抜けていたが、そういう選手が1軍のトップ選手になる」
オールスター初出場で4番を務めた選手は、球団では51年藤村富美男のみ。ただ藤村は球宴の前身である「オールスター東西対抗試合」に9度出場。純粋な「初出場」とは言い切れず、森下が「初選出、初4番」となれば、実質的な球団初の偉業となる。
恒例のファン投票は今月16日から始まり、7月1日に最終結果が発表される。きょう9日の中日戦(甲子園)では、10年ブラゼル以来、生え抜きでは球団初の5試合連続本塁打が懸かる。帰阪する際、ビジネスマンが行き交う東京駅で「頑張ります」と決意表明。2カ月半後に控える夢舞台で“お家芸”とも言える「初4番弾」を叩き込むべく、森下がまずは目の前の一戦に死力を尽くす。(八木 勇磨)