全セ・阿部監督 「猛虎打線」で全パに対抗!「森下君とか佐藤君が中心に」

写真を拡大

　「マイナビオールスターゲーム2025」（7月23日＝京セラドーム、24日＝横浜）の開催要項が8日、都内のホテルで発表された。初めて全セを率いる巨人・阿部慎之助監督（46）は、森下翔太外野手（24）ら阪神選手中心の打線構築に意欲。今季2勝7敗と苦戦する猛虎打線で打倒パ・リーグに挑む。

　昨日の敵は今日の友！？初めて全セの指揮を執る阿部監督は、球宴でのオーダーづくりに心を躍らせた。「伝統の一戦」でしのぎを削る宿命のライバル・阪神。「猛虎打線」の軸を据えたオーダーで、全パに対抗する。

　「昨日までタイガースにこてんぱんにやられていたので、森下君とか佐藤君が中心になってくるんじゃないかと思う。打順を決めるのが楽しみ」

　今季の阪神戦は、77年ぶりの開幕5連敗や、球団ワーストとなる東京ドーム開幕5戦全敗などここまで2勝7敗。4番・森下には打率・412、3本塁打、3番・佐藤輝には4本塁打、5番・大山には3試合で勝利打点をマークされている。だが、球宴となれば話は別。打率・343の森下、11本塁打、31打点の佐藤輝は2人で3部門リーグトップだけに味方なら「凄く楽しみ」と胸を躍らせた。

　今季も「当時は阪神ファンだった」と明かすなど幼少期は「虎党」だった。父・東司さんと習志野（千葉）で同期だった掛布雅之に憧れ、神宮で六甲おろしを歌った。昨年は阪神が日本一に輝いた85年に撮影した真弓明信との直筆サイン入りツーショット写真を財布から取り出し、報道陣に披露したこともある。“元虎党”として猛虎打線の中核を指揮するのは「夢の舞台」の役得。もちろん「突っ走ってほしいのは若林。素晴らしい舞台に立って、それをきっかけにレギュラーを獲ってほしい」と自軍の選手にも期待する。

　巨人・岡本、ヤクルト・村上が長期離脱中。現在4戦連発中で、中大の後輩でもある森下が4番の最有力候補だ。阪神打者の球宴4番は掛布、バース、金本ら過去6人だが、初出場での4番なら51年の藤村富美男以来74年ぶり。指揮官は「防御率上位の隅田君と今セ・リーグで一番調子がいいだろう森下君の対戦を見てみたい。どう攻略するのか」とワクワクが止まらない。

　「夢の球宴。真っ向勝負が見られる素晴らしい舞台。勝敗はもちろん、野球で魅了したい。プロ野球って凄いんだなと感動を伝えたい」と阿部監督。真夏の祭典で2試合限りの猛虎魂を燃やし、全パを撃破する。（神田　佑）