【高校野球】天理・橋本桜佑が無安打無得点で春県大会連覇「腕が震えた」センバツ登板機会なしから台頭
2025年5月11日(日)6時0分 スポーツ報知
無安打無得点を達成し、ガッツポーズをする天理・橋本桜佑(カメラ・伊井 亮一)
◆春季奈良県大会 ▽決勝 天理1ー0奈良大付(10日・さとやくスタジアム)
奈良、兵庫、滋賀で決勝などが行われ、天理は、橋本桜佑(おうすけ、2年)が奈良大会では夏と秋を含めて決勝戦史上初の無安打無得点を達成。2年連続25度目の優勝を飾った。
脚ではなく、「腕が震えた」。9回2死一、二塁、最後の打者を直球で空振り三振に打ち取ると、天理・橋本はガッツポーズでほえた。公式戦初完投で無安打無得点。「(7回制の)中学の時は何回かある。最後は気持ちで抑えられた」。許した走者は4四死球と1失策の5人。最速130キロの2年生左腕が、104球で快挙を達成した。
奈良大会でのノーヒッターは、24年夏2回戦(対生駒)の高田商・仲井颯太以来で25度目(春6度、夏10度、秋9度)。春は91年3回戦(対大淀)の天理・寺坂昌彦以来34年ぶりで、決勝戦では夏と秋を含めて初めてだ。
センバツは背番号19でベンチ入りしたものの登板機会がなく、チームは山梨学院との1回戦に1—5で敗れた。橋本は4月末、藤原忠理監督(59)の勧めで上手から横手に変更。巨人・高梨らの動画を参考にして「腕を振れるようになった」と、球の出どころが分かりづらいフォームを習得した。「(甲子園で)投げられる投手にならないと」。主戦級として、夏は聖地のマウンドに立つ。(亮)
◆橋本 桜佑(はしもと・おうすけ)2008年4月18日、大阪・堺市生まれ。17歳。南八下(やしも)小5年時に軟式の野田ホークスで野球を始める。南八下中では松原ボーイズでプレー。3年時に野茂英雄氏が総監督を務める「JUNIOR ALL JAPAN」に選出。天理では1年秋からベンチ入り。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ。179センチ、86キロ。左投左打。