この9人を見よ!J1リーグ第12節終了時点の「スタッツ・キング」

2023年5月12日(金)20時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

2023シーズンの約三分の一を終えた明治安田生命J1リーグ。選手の活躍度を測るスタッツ(試合データ)は、ゴール数、アシスト数、パス数、シュート数に始まり様々あるが、ここではJリーグの公式記録「JSTATS」から、スタッツ・キングを選出しよう。5月9日時点で「1つの項目以上でトップ」且つ「合計2つ以上の項目で3位以上」に名を連ねる9名の選手を紹介する。


1つの項目であれば、チームのスタイルや状況によって上位に入ることもあるが「2つ以上」は紛れもなく選手の実力と言えるだろう。今後の試合を観戦する際、この9名の選手に注目することで新たな楽しみ方ができるのではないだろうか。




ヴィッセル神戸 FW大迫勇也 写真:Getty Images

FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)


ゴール数1位、ラストパス数2位、シュート数3位タイ(@JSTATS)


12試合中勝ち点26を得て首位に立つヴィッセル神戸。4-1-2-3システムの頂点に位置する元日本代表ストライカー大迫勇也は、首位チームのFWに相応しいスタッツを残している。


ゴール数9、シュート数27。決定率は33.3%を数えることからも、シュートチャンスが多く、そのチャンスを的確に活かせていることが分かる。また、自力でシュートに持ち込むだけでなく、ラストパス数も24と多い。5月18日に33歳を迎えるベテランストライカー大迫は、キャリアハイ(2013シーズンの19得点)を更新する勢いの活躍を見せている。




ヴィッセル神戸 MF山口蛍 写真:Getty Images

MF山口蛍(ヴィッセル神戸)


インターセプト数1位、こぼれ球奪取数1位(@JSTATS)


FW大迫勇也がヴィッセル神戸の最前線の柱ならば、同じく元日本代表のMF山口蛍は同クラブの中盤の柱だ。ここまで全試合フルタイム出場を続け、インターセプト数13、こぼれ球奪取数は66といずれもトップ。


球際の強さはもちろん、読みの早さ、周囲との連携などを併せ持つからこその数字だろう。アンカーの位置に新加入のMF齊藤未月がいることで、勇気を持って前に出られることも大きい。このまま首位をキープするためには、中盤の柱を欠かないことが重要になる。




横浜F・マリノス FWエウベル 写真:Getty Images

FWエウベル(横浜F・マリノス)


アシスト数1位、スルーパス数3位(@JSTATS)


2023シーズン開幕より、ややスタートで躓いたものの現在2位へと浮上した王者、横浜F・マリノス。用いる4-2-1-3システムにおいて、左ウイングにFWエウベルがいる効果は絶大だ。


ここまで全試合にスタメン出場し、12試合で4得点6アシストを記録。チーム全体の25得点のうち10得点に絡んでいる。スルーパス数も36と多く、ゴール近くでボールを受けると何でもできてしまう選手といえるだろう。




横浜F・マリノス DF畠中槙之輔 写真:Getty Images

DF畠中慎之輔(横浜F・マリノス)


パス数1位、クリア数3位タイ(@JSTATS)


横浜F・マリノスの守備の要であるDF畠中慎之輔。チームの1試合平均パス数はリーグ全体で4位のため、いかに組み立てで畠中を経由するケースが多いかが分かる。パスの成功率も84.3%と高く、ボールを握りながら相手を崩そうとする横浜のサッカーには不可欠な存在だ。


クリア数も64と非常に多く、危機察知能力にも優れている。センターバックコンビを組むことの多いDF角田涼太朗が、5月9日に右第五中足骨骨折と発表されたため、昨2022シーズン王者が連覇を果たすためには、より一層畠中の頑張りが必要になる。


名古屋グランパス FWマテウス・カストロ 写真:Getty Images

FWマテウス・カストロ(名古屋グランパス)


シュート数1位、スルーパス数1位、枠内シュート数2位(@JSTATS)


ここ数シーズン、堅守を誇る一方で得点力にやや欠ける名古屋グランパス。その中で2020シーズンから攻撃陣を引っ張ってきたのがFWマテウス・カストロだ。2020シーズンは9得点、2021シーズンは7得点、2022シーズンは8得点と安定した活躍をみせてきた。2023シーズンはここまで1得点とゴール数は伸び悩んでいるが、シュート数は38でリーグトップ、枠内シュート数は18でリーグ2位。


強引にシュートを狙う場面もあるが、枠を捉える確率は39.5%と悪くないため、これからゴール数が増えていく可能性は高い。スルーパス数も45とリーグトップで、成功率も53.3%と高い。名古屋は今季、FWキャスパー・ユンカーという強力なストライカーを確保しており、ここからマテウスの得点数が増加すれば、現在の3位からさらに上位に上がる可能性を秘めている。




名古屋グランパス MF稲垣祥 写真:Getty Images

MF稲垣祥(名古屋グランパス)


タックル数1位、走行距離2位(@JSTATS)


2020シーズンから、名古屋グランパスの中盤に君臨し続けているMF稲垣祥。今2023シーズンもタックル数は54で断トツのリーグトップ(2位は43)。それでいて警告(イエローカード)は1枚のみと非常にクリーンな選手だ。


ここまで全試合フルタイム出場で走行距離はリーグ2位となる148.994km。そのタフさも大きな魅力だ。常にピッチにいる頼れるキャプテンの存在は、優勝争いをする上で非常に偉大である。




セレッソ大阪 MF奥埜博亮 写真:Getty Images

MF奥埜博亮(セレッソ大阪)


走行距離1位、タックル数2位(@JSTATS)


4バックという軸は不変の中で、多様なシステムを用いている2023シーズンのセレッソ大阪。システムと同様に、ボランチでは様々な選手が起用されているが、MF奥埜博亮だけは不動である。


全試合スタメン出場を続けており、走行距離151.131kmはリーグトップ。さらにタックル数は43で警告(イエローカード)はゼロ。リーグ屈指の守備力とクリーンさを併せ持ち、33歳になってもなお衰えの気配はない。




北海道コンサドーレ札幌 MF金子拓郎 写真:Getty Images

MF金子拓郎(北海道コンサドーレ札幌)


ドリブル数1位、クロス数1位、こぼれ球奪取数2位(@JSTATS)


ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のチームらしく、2023シーズンも得点数・失点数ともに多い北海道コンサドーレ札幌。リーグ2位タイの25得点を誇るチームの中で、MF金子拓郎は右サイドの槍となっている。


ドリブル数82は断トツのトップ(2位は52)、クロス数は55でこちらもトップ。深い切り返しでの打開力はリーグ全体を見渡しても群を抜いており、こぼれ球奪取数も60でリーグ2位と攻撃だけにとどまらない能力の高さも魅力だ。




アルビレックス新潟 MF伊藤涼太郎 写真:Getty Images

MF伊藤涼太郎(アルビレックス新潟)


ラストパス数1位、スルーパス数2位(@JSTATS)


J1復帰を果たしたアルビレックス新潟の攻撃を引っ張る背番号13の王様、MF伊藤涼太郎。王様といっても自己中心的なプレーではなく、チームの勝利のために戦える紳士的な王様だ。それは29ものラストパス数、38ものスルーパス数からも明らかである。


チームは序盤戦の好調ぶりから一転、現在5戦連続で勝ちなしと徐々に順位を落としているが、勝利を求める伊藤の活躍で再び上昇気流に乗れるか見どころだ。

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