キム・ヘソン「彼は残るに値する」米メディアが手のひら返しでメジャー残留主張 初アーチなど攻守で活躍
2025年5月15日(木)15時42分 スポーツニッポン
◇インターリーグ ドジャース9—3アスレチックス(2025年5月14日 ロサンゼルス)
ドジャースの金慧成(キム・ヘソン)内野手(26)が14日(日本時間15日)、本拠でのアスレチックス戦に「9番・二塁」で先発出場。第2打席でメジャー初本塁打を放つなど、2打数2安打1打点で勝利に貢献した。
キム・ヘソンは2—3の5回、先頭で打席に入ると相手先発・ホグランドの高め直球を振り抜き、右中間スタンド最前列に運んだ。打球がスタンドに入ったことを確認するとスピードを落としてダイヤモンドを一周。拍手で迎え入れた次打者・大谷と2人で手首をがっちりホールドして笑顔でタッチした。
この日が本拠ドジャースタジアムで初のスタメン出場。2回2死の第1打席では俊足を生かし、二塁への内野安打。守備でも4回2死二塁でウリアスの中前に抜けそうな打球を逆シングルで捕球。すばやく一塁へ転送する好守備で先発・山本由伸を救うなど、好守で躍動した。
試合後、ロバーツ監督はキム・ヘソンについて「スイングは少し独特ですが、まったく問題ないと思っています。重要なのはボールにしっかり当てること。彼は引っ張り方向に鋭い打球を打つ一方で、うまく流してヒットを打つこともできています。ホームランも出ましたし、彼はダイナミックな選手です。打球を前に飛ばせば、何かが起こる可能性がある。守備でも素晴らしいプレーをしていましたね」と攻守にわたる活躍に目尻を下げた。
当初は右足首を負傷したエドマンの代役で“お試し昇格”させたが、エドマンさらにはT・ヘルナンデスが復帰後のキム・ヘソンの起用について問われると「メジャーで経験を積ませるために呼びました。彼がどのようにプレーするかを見たかった。2人が戻ってくると決断が必要になりますが、今の彼のプレーぶりは非常に印象的で、チームに良い影響を与えています」とうれしい悲鳴をあげた。
地元メディア「ドジャース・ネーション」のノア・カムラス記者は自身のXで「彼はドジャースが望んでいた以上のものを全て実現してくれた。誰が負傷者リストから戻ろうとも、彼は今年の残り試合の出場選手リストに残るに値する」と今後もメジャーに残すべきと主張した。同メディアのダグ・マッケイン記者も自身のXで「キムは残留して成長する必要がある。彼のスピードと万能性は価値をもたらすだろう。ドジャースの若手育成は順調だ」と投稿した。
メジャー1年目の今春キャンプでは打撃で精彩を欠き、米韓メディアなどではマイナーでの調整を勧める厳しい声もあった。しかし、一転この活躍によって手のひら返しで絶賛される形となった。