角田裕毅、伝統のイモラで王者フェルスタッペンに肉薄! 本人が説いた“0秒092差”の意味「僕らが接近するのはいつもの話」
2025年5月17日(土)16時0分 ココカラネクスト

歴史あるイモラで好走を見せた角田。マクラーレン勢にも迫った24歳だが、当人は冷静さを失ってはいなかった。(C)Getty Images
名門での角田裕毅を続ける伝統のレース場で「ポジティブ」な走りを見せた。
現地時間5月16日、イタリアのイモラ・サーキットで今季のF1第7戦となるエミリア・ロマーニャGPが開幕。レッドブルの角田は、フリー走行2回目(FP2)で、エースドライバーのマックス・フェルスタッペンと0秒092差の8番手につけた。この差は現地時間3月27日の電撃昇格から5戦目で最も小さいものとなった。
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フリー走行(FP1)を16番手で終えた角田は、FP2では1分15秒827のラップタイムをマーク。20人中で8番手の好走で、F1の絶対王者でもあるフェルスタッペンに肉薄。トラフィックに苦労する場面は見られたものの、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が叩き出した最速タイムからも0秒534差と迫った。
この結果に本人も自信を口にする。初日後にF1公式サイトのインタビューに応じた角田は、「トップ5やトップ3ではないから、まだまだやるべきことはたくさんある」と前置きした上で「今日は全体的にポジティブな一日だったと思う」と振り返った。
また、操作困難とされ、定着に奔走しているマシン「RB21」にも徐々に馴染み始めている。角田は「明日までにしっかり仕上げる必要がありますが、自分たちの制限要素については理解しています。(アップデートパッケージで)最初のロングランを終えたばかりですが、そこでも弱点を確認できたのは良かった」と語った。
もっとも、角田の“課題”はここからと言われている。レッドブル昇格後は、決勝のグリッドを決める大事なQ3で失速。RB21を操舵しきれずにラップタイムを伸ばせていない現実がある。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ氏からもオーストリアの総合ニュースサイト『oe24』で「残念ながら、彼はプレッシャーが高まると、まだミスを犯してしまう」と指摘されていた。
一部メディアで批判も受ける事実を目の当たりにしてきた角田は、FP2でピアストリ(0秒534)と、ノリス(0秒509)となっているマクラーレン勢との差をふまえ、冷静に言及している。
「FP2で僕たちがかなり接近するのはいつもの話だと思う。予選と決勝では、彼らはさらに前へ進んでいく。そのなかで僕たちは、マシンで改善しなければならないことに焦点を当てる。少なくとも僕は自分自身に集中して、改善し続けるだけだと思う」
当人の“関門”となっている公式予選でいかなるレースを見せるか。現地時間5月17日の角田のドライビングに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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