ソフトバンク・中村「ピンクフルデー」に奮闘マルチ!!つなぎの4番だ!

2025年5月17日(土)6時0分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ ソフトバンク1—5楽天(2025年5月16日 みずほペイペイD)

 ソフトバンクの中村晃外野手(35)が16日、打撃不振の山川に代わり2試合続けて4番で先発出場し、初回に左前打、7回に右前適時打を放った。この3連戦は「ピンクフルデー」として実施され、選手は特別ユニホームを着用。乳がん検診の受診を啓発、推進する「ピンクリボン運動」に熱心な中村が2安打1打点と気を吐いたが、チームは敗れて5割復帰とはならなかった。

 もはや、意地だった。執念が乗り移った中村の打球は、右前へ転がった。新4番の一振りで、零敗を阻止した。

 「とにかく次の打者につなごうという気持ち。つなげられたことは良かったですかね」

 0—5の7回2死一、二塁。2打席連続三振後の4打席目に仕事をした。カウント2—1から楽天3番手・藤平の4球目直球に反応。ゴロが一、二塁間を抜けて二塁走者・佐藤直が本塁に生還し、何とか一矢報いた。

 前日15日の西武戦から打撃不振の山川に代わって4番でスタメン出場。23年7月24日のロッテ戦以来約2年ぶりの4番抜てきだが気負いはない。「(代打で)ヒットを打つためにはどうすればいいかを突き詰めたことがプラスになっています」と信じて試合に臨んでいる。

 今季は代打専任のはずだったが、故障者続出でスタメン出場が続いている。小久保監督から期待されているのはつなぎの4番。2点を追う初回2死一塁での初打席はランエンドヒットを決めた。楽天の先発・藤井のスライダーに対応。バットにコツンと当て、左前に運ぶ技ありの一打だった。4番で2試合連続のマルチ安打だ。

 つなぐ意識は、本職以外にもある。この日からの3連戦は「ピンクフルデー」として開催。選手は特別ユニホームを着て、乳がん検診を呼びかける。中村にとって特別な試合だ。「早期発見で助かる人が一人でも多くなるようにという思いを持って活動していきたい」。ホークスOBで夫人を乳がんで亡くした西武・鳥越裕介ヘッドコーチの思いをつなぎピンクリボン運動に取り組んできた。「活動をやらさせてもらっていますし、こういう時に自分の元気な姿を見せられたらという思いがあります」。

 チームは勝率5割とはならなかったが、中村の何とかしようとする姿は光った。「晃はあのくらいやると思って(4番に)置いている」と小久保監督の信頼は絶大だ。中村は「明日、あさってとまたいい姿を見せられたらいいなと思います」と思いを語った。 (井上 満夫)

スポーツニッポン

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