西武・渡辺7回零封で2勝目!天国の恩師・清川栄治さんから学んだ「1の心得」守って3戦連続HQS
2025年5月17日(土)5時30分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 西武3—0オリックス(2025年5月16日 ベルーナD)
天国の恩師の教えを忠実に守った。西武先発・渡辺は7回3安打無失点。一度も先頭の出塁を許さなかった。打者26人で初球ストライクは14人。「カウント有利に進めて一球一球、一人一人に集中して投げられた」。これで3試合連続のハイクオリティースタート(HQS=7回以上、自責点2以下)も無失点は初だ。
「1球目、1ストライク目…。1のつくボールを大切にしろ」。2軍時代から指導を受けた元コーチの故清川栄治さんに授かった心得だ。前回登板は5日のソフトバンク戦。昨年62歳で亡くなった清川さんの命日だった。渡辺は7回2失点で黒星。山川に初球を本塁打されるなど「1の心得」を守れなかった。
「清川さんにいいところを見せたい」。この日は「マウンドに行く前に思い出していた」と恩師の言葉を胸に刻み直して試合に臨んだ。4月13日の日本ハム戦以来となる今季2勝目。命日から中10日の登板で、観戦していた両親とともに天国の清川さんにも白星を届けることができた。
「今日は勝てて本当にうれしかった」。試合時間は今季リーグ最短の2時間12分。チームは福岡のホテルを午前7時に出発しての移動試合で、体の負担も大きかった。遠征に同行していなかった渡辺のテンポのいい投球で快勝。貯金は今季最多タイの4で、オリックスを抜いて2位に浮上した。(鈴木 勝巳)