J1清水 4戦勝ちなし…鹿島に善戦も秋葉監督通算300試合飾れず「どんなにいいゲームを見せても結局勝ったのは鹿島」
2025年5月18日(日)6時14分 スポーツ報知
試合後、選手をねぎらう清水・秋葉監督(中央)
◇明治安田J1リーグ 第17節 鹿島1−0清水(17日・カシマスタジアム)
清水エスパルスは敵地で首位の鹿島に0—1で敗れ、4戦勝ちなし(1分け3敗)となった。前半7分、わずかな守備の隙を突かれFW鈴木優磨(29)に先制ゴールを許した。その後はボールを支配し優位に進めたが、鹿島のしたたかさに屈し今季5度目の無得点。秋葉忠宏監督(49)のJリーグ通算300試合目の指揮を白星で飾れなかった。次節は25日、ホームで神戸と対戦する。
試合後の言葉が全てを表していた。会見に登壇した清水・秋葉監督は「どんなにいいゲーム、いい内容を見せても結局勝ったのは鹿島」と語気を強めた。首位相手にシュート数は14—10。Jリーグ公式サイトが算出する「ゴール期待値」は鹿島の約2倍となる1・58をマークしたが、結果だけが望んだ通りにならなかった。
前半7分に自陣左サイドを突破され、マイナスのクロスから失点。その後は局面の競り合いでも負けることなくボールをさらい、次々とチャンスをつくったがゴールだけが割れない。後半22分、FW北川航也の横パスにフリーのMF矢島慎也が走り込んで合わせたが、わずかに枠の外。同29分にも北川がこぼれ球に反応して左足で狙ったが右にそれた。「得点が取れないのは全員の責任。いいプレーをしているだけでは評価されない」と北川。鹿島の代名詞といえる「したたかさ」の前に、1点ビハインドは重かった。ジワジワと時計の針を進められ、無念のタイムアップを迎えた。
秋葉監督にとっても胸に刻まれる一戦となった。敵将の鬼木達監督(51)は市船橋高の1年先輩で日頃から連絡を取り合い、助言ももらう仲。「尊敬する鬼木達を超えることができなかった。アウェーの地で達成するから価値があると思っていた」。後半、次々カードを切って攻め手を見い出そうとしたが、川崎で7冠を達成した先輩の壁は高かった。
4戦勝ちなしで10位に後退。北川は「きれいに崩そうとしすぎている。1タッチでもクロスを上げたり、強引さが必要」と改善点を挙げた。進む方向は間違っていない。今はただ、結果が欲しい。
(武藤 瑞基)
清水GK沖悠哉(古巣相手に奮闘も)「(カシマは)いいスタジアムだしプレーしていて楽しかったけど、勝ちたかった。勝ちきれなかったのはまだ隙がある」