ドジャース・大谷が雄星先輩撃ち 今季初の花巻東対決は2安打完勝も エンゼルスに15年ぶり3連戦3連敗
2025年5月20日(火)2時30分 スポーツニッポン
◇インターリーグ ドジャース4—6エンゼルス(2025年5月18日 ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(30)は18日(日本時間19日)、エンゼルス戦で今季7度目の1試合3安打を記録した。花巻東(岩手)の3学年先輩で、今季初対戦だった菊池雄星投手(33)から2安打した奮戦が実らず、今季初の同一カード3連敗。一方の菊池は今季初勝利こそ逃しても5回2/3を3安打1失点、今季最多7奪三振の力投を見せた。
1日前の6打数無安打は小休止でしかなかった。大谷が菊池との今季初対決で再び加速した。初回こそスライダーで中飛に倒れても、3回2死では最速96・9マイル(約156キロ)の直球を左前へ運んだ。0—4の5回2死二塁では内角チェンジアップを右前適時打。反撃の得点を叩き出した。
花巻東の3学年上の先輩とは、21年から5年連続の顔合わせ。大谷にとっての古巣エンゼルスに加入し、“秘策”を持って臨んだ菊池に完勝した。5回に打ったチェンジアップは菊池が今季初めて左打者に投げた球種で、他にもシンカーを織り交ぜるなど工夫。今春オープン戦で本塁打を浴び「新しいことをやっていかないと抑えるのは難しい打者」と対策を講じていた。
3打席の勝負は2安打1打点で大谷が勝り、先輩は「さすがだなという気持ち。本塁打を防げて良かった」と潔かった。メジャーでの対戦成績は26打数9安打で打率・346。“感想戦”での菊池の言葉が、今の大谷の立ち位置を物語る。「彼とジャッジ、この2人はちょっと違うカテゴリーで考えている。そういうミーティングになる。単打ならOK。たとえタイムリーでもOK」。それほどの領域にいる。
菊池は6回1死からの一ゴロで、ベースカバーへ走った際に右足首を痛めて降板。3点を追う7回は、1死一塁からの大谷の一塁内野安打がスミスの同点3ランを呼び、菊池の今季初勝利を消した。1得点を加えた今季50得点で両リーグ単独トップを維持し、ベーブ・ルースが1921年に記録したシーズン最多177得点に次ぐ歴代2位の172得点ペースを誇る。
3安打の奮戦は実らず、終盤に救援陣が失点して今季初の同一カード3連敗。ア・リーグ西地区最下位のエンゼルスに15年ぶりの3連戦3連敗を喫した。ゴンソリンが4回4失点でKOされるなど先発陣が振るわず、デーブ・ロバーツ監督は「もっと長く投げてくれるようになれば、救援陣にかかる負担も減る」と嘆いた。同じナ・リーグ西地区2位のパドレスが3連敗し、首位こそ守っても、先発陣に故障者を抱えるなど苦しい状況。今は大谷が、その打棒でチームを押し上げるしかない。