阪神・才木 G戦初完封&5連勝 “料理男子”こだわりの朝食自炊で高出力維持「細かいところから大事に」

2025年5月21日(水)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神4—0巨人(2025年5月20日 甲子園)

 9回2死一、二塁。129球目のフォークでリチャードを遊ゴロに仕留めると、終始、張り詰めていた阪神・才木の表情が一気にほぐれた。5安打完封で4勝目。甲子園での今季初勝利を今季初完投初完封で彩った右腕は、満足げに2時間34分の投球を振り返った。

 「もちろん、先発なら完封。投げきりたい思いはもちろんある。今日みたいな投球を続けたいですね」

 今季、週頭を託された「火曜日の男」が、満点の働きで役割を果たした。巨人戦は通算11勝(4敗)。これで昨年7月30日から5連勝とキラーぶりを発揮するが、意外にも完封は初だった。

 その原動力となったのは、試合前に梅野と定めたテーマ「高めの直球で押していく」——。初回2死一、二塁でヘルナンデスを高め151キロで空振り三振に斬り、2回は新加入のリチャードも内角高めに吹き上がるようなボールで空振り三振に仕留めたように、高め直球が結果球となった打者は、計9打数無安打に封じた。そして自らも上昇気流に乗り、スコアボードに9個の「0」を並べた。

 “料理男子”の一面を持つからこそ、高い出力を維持できる。才木は昨年から朝食の自炊を始めた。ご飯、卵焼き、みそ汁といった定番メニューに加え、「ビタミンB群は疲労回復の効果がある」と魚を焼いて食べることもある。「疲れを取るためにも、食べるものは考えている。そういう細かいところから大事にしたい」。体が資本のプロ野球選手。その原点に立ち返り、日々のマウンドに臨む。

 この日はイベント参加のため、能見篤史氏(本紙評論家)が来場。20年までの4年間、チームメートだった能見氏からは、報道陣を通じて「もっと楽しんで」の伝言を受け取った。「今年の自分を見て、そう言ってくれたと思う。ありがたい」。“師匠”の前での完封劇も、序章に過ぎない。お楽しみは、これからだ。(松本 航亮)

スポーツニッポン

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