T・ヘルナンデス「あの1球だけ少し甘く...」失投逃さず決勝逆転3ラン「良い気分」38打点はチーム最多
2025年5月22日(木)14時31分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャース3—1ダイヤモンドバックス(2025年5月21日 ロサンゼルス)
ドジャースのテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)が21日(日本時間22日)、本拠でのダイヤモンドバックス戦に「4番・右翼」で先発出場。6回の第3打席で逆転の10号3ランを放ち、チームの連勝に貢献した。
難攻不落の相手エース・バーンズをついに攻略した。0—1の6回、それまでわずか1安打に抑えられていた相手先発に対し、ロハスが内野安打でチャンスメーク。ベッツも左前打などで好機を広げ、2死一、三塁で第3打席を迎えた。4球目、低めスライダーを捉えると打球はバックスクリーンへ一直線。逆転3ランに本拠ファンは総立ち。先発のメイがベンチをバンバン叩いて喜ぶと、ベンチの大谷は両手を突き上げ立ち上がるなど、ドジャースタジアムが熱狂の渦に包まれた。
試合後、T・ヘルナンデスは打席での狙いについて「とにかくバットに当てられる球を待っていました。彼(バーンズ)はこの日ずっといい投球をしていて、狙ったところに投げていたけど、あの1球だけ少し甘く入ってきたと思います」と失投を逃さず打てたと振り返った。
1ボール2ストライクと追い込まれると、一度打席を外して呼吸を整え「ゲームのスピードを落としたかったんです。落ち着いて、ゾーンを広げすぎないように。最初の打席ではストライクゾーン外の球を2球追いかけてしまったので、自分に言い聞かせながら歩いて、冷静になって打席に戻りました」と気持ちを落ち着かせたと語った。
左内転筋を痛め、今月6日に負傷者リスト(IL)入り。今カード初戦となった19日(同20日)から復帰し、この一発が復帰後、初安打となり「いい気分でした。僕たちはまだ本来の野球ができているわけではないけど、シーズンは長いですし、これから追い上げていけると思います」と力を込めた。
昨季から勝負どころで貴重な一打を放つなど、ドジャース打線の中心となっていることに「正直、大きな場面だとはあまり考えていません。いつも言ってるように、それがうまくいってるんです。塁に走者がいる時は“この球を打てれば、何かが起きる”という気持ちでいます」と過度に自身にプレッシャーを与えないことが奏功しているという。
この日の3ランで今季38打点とし、チームトップ、さらにはリーグ4位と上位に付けている。勝負どころで結果を出すことに「本当にうれしいです。でも一番の功労者は、僕の前を打つ選手たち。彼らが塁に出てくれるからこそ、僕にチャンスが回ってくるんです。毎回そういう場面で打てるのは、本当にありがたいことです」と打線のつながりに感謝を忘れなかった。