オリックスが今季最多13得点 西川が通算1000安打の先制2ランで口火を切り上沢攻略
2025年5月26日(月)5時45分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ オリックス13—5ソフトバンク(2025年5月25日 平和リース)
オリックス・西川の節目の一打は、弧を描いて右翼席へ飛び込んだ。初回無死一塁で上沢の初球を2号2ラン。三塁ベンチ前で高々と、通算1000安打のボードを掲げた。
「(本塁打を)打てると思っていなかった。最高の結果で決められたので良かった」
15年ドラフト5位で広島に入団し、プロ10年目。レギュラー定着後は主軸としての責任感を胸に、活躍した日もそうでない日も平常心を貫き続け、結果を積み重ねてきた。その理由は「毎日試合があるから」。西川を「兄貴」と慕うドラフト1位・麦谷は「4タコしたとしても同じメンタリティーでロッカーにいますし、会話もいつも通り。打っても打たなくても同じメンタルでいられるのがすごい」と証言。西川も胸の内を明かす。
「1打席ダメでも次の打席も来るし、シーズントータルで見て考えているので」
そんな天才打者も、通算1000試合出場を達成した20日ロッテ戦で3安打し、1000安打に王手をかけてから2戦9打席無安打。ようやく重圧から解き放たれ、「自分の弱さが分かったので、また練習します」と高みを見据えた。
3回無死一塁でも左前打で好機を広げるなど、今季過去2戦2敗で通算22勝を献上していた上沢から最多となる1試合9得点に貢献した。「少なからず嫌なイメージは与えられたと思う。次も全員が自信を持ってやれれば」。貯金4で首位・日本ハムと1ゲーム差。節目を超えた背番号7のバットが、さらなる浮上へと導く。 (阪井 日向)
≪ラオウが自己最多6打点≫杉本が自己最多の6打点を挙げるなど、チーム今季最多の13得点に大きく貢献した。2点リードの5回無死二、三塁では、大山から左翼へ先月13日楽天戦以来の5号3ラン。「久しぶりに出たのでうれしい」と満面の笑みを浮かべた。オフの自主トレで師事する楽天・浅村が前日に2000安打を達成。祝福の花を贈り「とても尊敬しているのでうれしい。負けないようにがんばりたい」と刺激を受けていた。