モナコの独代表DFヘンリヒスが人種差別抗議デモに参加「沈黙は暴力だ」

2020年6月8日(月)6時42分 サッカーキング

モナコに所属するヘンリヒス [写真]=Getty Images

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 モナコに所属するドイツ代表DFベンヤミン・ヘンリヒスが6日、母国ドイツで人種差別の抗議デモに参加した。

 アメリカで黒人男性のジョージ・フロイド氏が白人警察官に首を圧迫されて亡くなった事件を発端に、人種差別への抗議がアメリカだけではなく世界各地に広がっている。

 ブンデスリーガでも、シャルケのアメリカ代表MFウェストン・マケニーやドルトムントのイングランド代表MFジェイドン・サンチョらが試合中にアームバンドやアンダーシャツに「JUSTICE FOR GEORGE FLOYD(ジョージ・フロイドに正義を)」と記してメッセージを発信。各試合ではキックオフ前に両チームの選手たちがセンターサークルに沿って円を作って片ひざをつき、人種差別への抗議の意を示していた。

 ドイツ人の父親とガーナ人の母親の間に生まれたヘンリヒスは、6日にドイツのデュッセルドルフで行われた人種差別の抗議デモに参加。自身のインスタグラムにその様子の動画を掲載しており、「Stop Racism(人種差別を止めよう)」のプラカードを掲げつつ、自ら大声を上げてデモの一団を率いていた。

 また、その投稿では「声を上げよう! 僕はブラックでそれを誇りに思っている! 僕らは正義と平等を求める。そしてもはや沈黙はない。沈黙は暴力だ。僕らは人種差別の犠牲者となっている世界中のすべての仲間のために戦う!」と記している。

 さらにドイツ紙『ビルト』の取材に対して、「『Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)』は、僕が情熱を持って声を上げる運動だ。僕らの権利や平等のため、僕らの兄弟姉妹や自分自身を認めてもらうためにデモに参加した」とコメントしている。

「ジョージ・フロイドさんの身に起きたことをみんなが見た。残念なことに、これは単一の事件ではない。人種差別の被害者は毎日いると思う。フロイドさんのように命に関わる極端な状況だけではなく、黒人への体系的な人種差別がある。動画に撮られていないケースも多くあるはずだ」

「何かを変えるときだ。僕らはストリートで声を上げる世代だ。人間は人間であり、誰もが生まれたところや肌の色で判断されるべきではない」

 現在23歳のヘンリヒスは、レヴァークーゼンの下部組織出身で2015年にプロデビューを飾り、2018年夏にモナコに移籍。今シーズンはリーグ・アンが新型コロナウイルスの影響で打ち切りとなったため、同選手は現在、レヴァークーゼンにいる家族のもとに滞在しているという。

サッカーキング

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