フォーミュラE:フェリペ・マッサ参戦のベンチュリ、新たな代表にウォルフを起用

2018年7月6日(金)19時42分 AUTOSPORT web

 今年の12月から開幕するフォーミュラEの2018/19シーズン5に向け、元F1ドライバーのフェリペ・マッサを起用するヴェンチュリ・フォーミュラEチームは、新たなチーム代表として元ウイリアムズF1でリザーブドライバーも務めたスージー・ウォルフを起用すると発表した。


 マッサのF1キャリアでも最後のチームとなったウイリアムズF1でテスト兼開発ドライバーを務め、DTMドイツ・ツーリングカー選手権にもレギュラー参戦した経歴を持つウォルフは、このモナコに拠点を置くチームのシェアホルダーとして、新たな役職に就任することとなった。


 2015年限りでレーシングドライバーとしてのキャリアを終えたウォルフは、現在メルセデスAMGフォーミュラ1チームの代表を務め、当時はHWAの取締役でもあったトト・ウォルフと結婚。2016年には女性のモータースポーツ参入を促す活動をメインとする“Dare to be Different”という名の団体を設立している。


 今回、そのウォルフがヴェンチュリのチーム代表に就任するにあたり、彼女が同社の株式を取得することも合わせてアナウンスされている。


「私が2015年にプロフェッショナルのレーシングドライバーのキャリアを終えると決めたとき、それ以降もステアリングを握る以外の形で、このコンペティティブなモーターレーシングの世界で何らかのチャレンジは続けていきたいと考えていたの」と、ウォルフ。


「たとえドライビングを止めたとしても、人間が本来持っている強い闘争本能を消すことは不可能だわ。その強い欲求と決意は、私の中でまだ明らかに燃え続けているの」


「それでも、新たな挑戦の方向性を決めることには慎重になったし、ここまでかなりの時間を掛けて考えてきた。そしてついに、完璧な次のステップを発見したのよ」

フォーミュラEのCEO、アレハンドロ・アガグ(右)とともに契約調印式を行ったフェリペ・マッサ(左)

そのフェリペ・マッサは、すでにGen2規定マシンで800km以上のテストマイレージを稼いでいる


「ヴェンチュリのCEOであるジルド(・パストール)とともに働くことを本当に楽しみにしている。彼らは当初からこのシリーズに可能性を見い出し、電気自動車のパイオニアとして正当に認められる功績を残してきたんだから」


「彼らはフォーミュラEのグリッド上でも競争力のある、強力なチームを築いてきた。私にとってもフォーミュラEへの参画は、モータースポーツのチームマネジメントを考える上で最高の環境だと言えるわ」


「このカテゴリーは伝統的なレーシング・シリーズの型を打ち破る可能性に満ちているし、現時点でもさらにエキサイティングな発展に向け勢いを増しているように見えるもの」


 この新チーム代表就任のアナウンスに際し、ヴェンチュリCEOのパストールは「ウォルフの起用はFEチームのさらなる発展と規模拡大に向けた新たなフェイズへの布石だ」とも語っている。


 2017/18のシーズン4から、メルセデスのモータースポーツ前線部隊として活動してきた企業であるHWAとの提携を発表し、ともに戦ってきたヴェンチュリは、次世代に向けた開発プログラムの一環として独自のドライバーアカデミーも創設。


 さらにシーズン5からはシリーズ11番目のチームとして単独参戦するHWAとともに、新たなGen2規定マシンのパワートレーン開発も行うことを発表し、2019/20のシーズン6には満を持してメルセデスがワークス参戦を開始する計画となっている。


 フォーミュラE、2018/19のシーズン5は12月15日にサウジアラビアの首都リヤドで幕を明ける。

HWA、メルセデスとの関係性の中で、新たにヴェンチュリの代表に就任したスージー・ウォルフ(左)
シーズン5からは全11チームが参戦するため、予選フォーマットの変更も予定されている


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