「名前が挙がることは非常に光栄」永遠の有力候補 江川卓氏が巨人の監督問題に答える
2023年9月24日(日)11時0分 ココカラネクスト

原監督は来季まで契約を残している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は9月23日の広島戦(東京ドーム)に3−7と敗れ、今季の広島戦は8勝17敗と完敗となった。
先発した菅野智之は3−3の7回に末包昇大から勝ち越しソロを浴びるなど、粘りきれず。菅野にとって末包には2試合連続弾となり、8回から登板したタイラー・ビーディ—も末包に被弾するなど、巨人キラーを止めきれなかったことも響いた。結局この試合、4被弾7失点と広島の一発攻勢に屈する形となった。
【動画】23日の試合では菅野が巨人キラーの末包に7回、9号勝ち越しソロを浴びた
残り7試合、3ゲーム差で追うDeNAとは24日から3連戦(横浜)を戦う。自力CSの可能性は残されているものの、限りなく崖っぷちに近づいてきた。
昨年も4位に沈み、今季もBクラスで終了すれば2リーグ制分立以降、巨人の同一監督としては初の屈辱となる。来季まで契約を残すとはいえ、原辰徳監督の去就にも改めて注目が集まりそうだ。
一方、このタイミングで球界内からも巨人の監督問題に様々な意見が出ている。
巨人OBでかつて左腕エースとしてチームを支えた高橋尚成氏が自身のYouTubeチャンネル「高橋尚成のHISAちゃん」を23日に更新。その中で巨人の監督問題について、同じくかつて巨人のエースとしてチームを支えた江川卓氏と語り合っている。
注目は「永遠の監督候補」ともいわれる江川氏の率直な物言いだった。
江川氏はプロ2年目の1980年に16勝をマークし最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得すると、翌81年には20勝をマークし、連続最多勝と防御率トップを飾るなど、入団後、数々の金字塔を打ち立てた。実働9年とプロ野球人生は短かったが、人々の記憶に鮮烈な印象を残し、現在も野球解説者として確かな知識と分かりやすい解説でファンを楽しませている。
動画内では過去に実際に監督オファーがあったかを問われると「それは内緒で言えないですよ」とかわしながら、「毎回そういうふうに(オファーが)あるように心がけている」と話すシーンもあった。
「解説とか野球に関わる仕事をしていて(監督候補に)名前が挙がることは非常に光栄」とした上で、「(名前が)挙がるように仕事やっていくのが野球やっている使命」と真摯に受け止めている姿勢が見えた。
一方で江川氏といえば飛行機を苦手としていることでも知られる。その点について監督業のネックにならないかと高橋氏に問われると、「監督にもしなったら、東京ドームから動かない」とユーモアを交えて返す場面もあった。
また動画内では次の監督の具体的な話題に関しては「世の中の人は言うでしょうけど、我々関係者は言えない」と現在の原監督の立場を慮りながら封印。ただ監督の適性、資質があるかという点に関しては巨人の監督問題でよく名前が挙がるOBの松井秀喜氏、前監督の高橋由伸氏、現ヘッドコーチ兼バッテリーコーチの阿部慎之助氏、ファーム総監督を務める桑田真澄氏など「みなさんが思っているような方は全員(適性が)入っていると思いますよ」と断言してみせた。
監督問題に関しては「やるか、やらないかはそのときの自分のタイミング」と話した江川氏。
終始、高橋氏との間で軽妙なトークのやりとりがくり広げられたが、江川氏が監督問題に関して、ここまで掘り下げてトークするのも珍しく、「本気さ」も感じられる内容となった。
混沌としてきたチームの終盤の戦いの行方とともに巨人の監督問題も様々な思惑がからみ、水面下で熱い駆け引きが続けられそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]