井上尚弥への“冴えない発言”は「本心だ」 豪無敗戦士グッドマンがドヘニー戦後の挑発言動への真意を告白
2024年10月24日(木)16時40分 ココカラネクスト

グッドマンの言葉に、険しい表情を浮かべる井上。(C)Lemino/SECOND CAREER
「イノウエが一方的だが、冴えない。物足りない。ちょっと変な終わり方だったな」
井上尚弥(大橋)に対する挑発とも取れる発言がふたたびクローズアップされた。
【動画】グッドマンは「格下」に苦戦? ウォラウト戦のハイライトをチェック
10月24日、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上が、都内で会見を実施。来る12月24日に東京・有明アリーナでWBO&IBF世界同級1位のサム・グッドマン(豪州)と4団体防衛戦を行なうと発表した。
会見でも小さくない話題となったのは、冒頭の発言は、他でもないグッドマンによるものだった。
去る9月3日に行われた元IBF世界同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)戦で井上は7回TKO勝ち。文字通りの快勝を収めたのだが、相手が前半から消極的と捉えられても仕方ない守勢を貫いたこともあり、一部のメディアでは「物足りない」という声が相次いだ。
それに乗っかったのが、グッドマンだった。試合後に自身が所属する豪プロモーション会社『No Limit』のYouTubeチャンネルでドヘニー戦を観戦する様子を公開した26歳は、レフェリーが試合続行不能と判断してTKOを宣言した瞬間に「TJ(ドヘニーの愛称)はところどころで試合を乱して、ちょっとしたチャンスは作ったけど、一方的だったな」と総括。そして、こう続けていた。
「(井上に)勝つ方法はある。俺のやり方でプレッシャーをかければ勝てるチャンスはある。最高の自分で挑む。頭を使ってスマートに戦わねばならない。彼はとても速く、カウンターもうまく、パワーもある。だからスマートにやらなければならない」
2団体の指名挑戦者である自信か、はたまた心理戦の一環か。この時の発言の真意はなんだったのか。24日の会見にリモートで参加したグッドマンは、「もちろん自信がないと、この試合は受けない。だからYouTubeでのコメントは本心だよ」と強調。そして、ドヘニー戦が「冴えない」と思った“意図”を明かした。
「もちろんTJが勝つためのパフォーマンスをやろうとしたのは分かる。だけど、他の試合と比較してベストじゃなかったという想いを込めて冴えないと言ったんだ。しかし、俺のイノウエ戦に向けては、TJとの試合も含めて他の試合がどうであったかは関係がない。イノウエも全く新しい状態で挑んでくるはずだから、特に考慮はしていないよ」
本人の説明を鵜呑みにすれば、井上の試合が「冴えない」というのは、挑発ではなく、率直な感想。むしろドヘニーに思うところがあったということなのだろう。
戦前から早くも話題を振り撒くグッドマンは、井上にどう立ち向かうのか。過去の猛者たちと同様に守勢に回るようならつまらないが……。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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