「1歩も2歩も進んできている」中日の補強方針が球界OBからも「評価される理由」
2022年11月29日(火)16時0分 ココカラネクスト

中日が今オフ、京田や阿部などの主力として活躍してきた選手たちをトレードなどで放出してきた事が話題を集めた。さらにここにきて中日が、新たな外国人助っ人補強にも注目が集まっている。
そんな中日の助っ人外国人の補強について、現役時代に横浜などで活躍し、引退後もアテネオリンピック日本代表や、横浜でコーチを歴任してきた野球解説者の高木豊氏が、自身のYouTubeチャンネルで語った。
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中日はシーズン後に、主力として活躍してきた平田や、今季クリーンアップも任されたアリエル・マルティネスに退団通告。さらに本塁打数と打点チーム2位の阿部をトレードで放出すると、3日後には17年の新人王である京田もトレードした。
立浪監督直々に外国人選手獲得に向けて現地に出向いて動いていた中日は11月22日、来季の新外国人選手としてソイロ・アルモンテ外野手と、オルランド・カリステ内野と契約を結んだことを発表した。
アルモンテは2018〜20年に中日でプレーしその後、韓国リーグ、メキシカンリーグに渡り、今季は打率・322、27本塁打、95打点の成績を残して中日との再契約に至った。元中日戦士について高木氏は、「アルモンテは見たことあるけどバッティングは間違いないから期待していい。ただ守備がもたつくことがあるから守備固めが必要になる」と、日本人投手の対応力や勝負強さも評価し、打撃面での活躍を保証した。
またメジャーリーグ以外の他国のリーグと比べても、日本プロ野球の良い待遇を知っているからこそ「また日本でできるんだ」と思っているのではないかと語り、1年でも長く在籍したいのではと予想。さらに、球場なども変わっていないことから、チーム合流はスムーズに行くのではないかと好印象だ。
さらに同日、カリステとの契約を発表。カリステは今季メキシカンリーグ・モンテレイでプレーし、打率・344、13本塁打、54打点を記録した打撃に定評のあるアベレージヒッターだ。
「どこでも守れる」という本人のコメントの真偽については、過去の外国人選手の経験から怪しがりながらも、本当に守れるとすれば、阿部と京田が抜けて手薄になったセンターラインの穴を埋める存在として期待した。外国人助っ人で内野手を補強するという球団の思惑があったとするならば、主力2人の放出にも合点がいくと理解を示した高木氏は、「そういう計算があってはじめて、ピッチャーの補強に結び付いてくる。だからチーム作りは着実に進んでいると思う。一歩も二歩も進んできているのかなと思う」と、主力選手を次々に放出したことで疑問視されることの多かった立浪監督のチーム作りが、ここに来て明確なプランのもと着実に進んでいるのではないかと評価した。
中日は今季、防御率 は3・28でリーグ1位としながらも、打率・247はリーグ4位、本塁打62本は1位のヤクルトに112本差を付けられ最下位、得点でもヤクルトに200点以上の差をつけられるほど圧倒的な投高打低のチーム状況だった。そんなチームにビシエドを含めた外国人選手たちの活躍と、大島の出塁率の高さと成長してきた岡林の打撃力を考慮すれば、大いに期待できるとした。
さらに28日には、メジャーリーグのレッズからFAで通算41本塁打を誇るアリスティデス・アキーノ外野手を獲得したと発表した。戦力の大幅アップに踏み切った中日の来季の巻き返しに大きな期待が寄せられる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]