鈴木誠也、トレード放出の電撃報道に疑問も 米移籍専門サイトはカブス決断なら“人気銘柄化”を指摘「契約も負担にならない」
2024年12月7日(土)10時11分 ココカラネクスト

カブスの主軸としてハイアベレージを残した鈴木。(C)Getty Images
衝撃の一報に反響が広まっている。
現地時間12月6日、ニューヨークの日刊紙『New York Post』の大物記者であるジョエル・シャーマン氏は、関係者の話として「カブスはコディ・ベリンジャー、もしくはセイヤ・スズキをトレードで放出し、浮いた資金を違うところに使うつもりだ」と報じた。
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22年に5年総額8500万ドル(約100億3000万円=当時のレート)の大型契約を締結していた鈴木の残り契約は2年。その総額は3600万ドル(約55億4000万円)だ。決して安くはないため、再建期を迎えるカブスはトレードに出して年俸総額の削減を画策しているというわけである。
たしかにカブスの外野陣は若手のピート・クロウアームストロングらが台頭。頭数が揃い、飽和状態になりつつある。とはいえ、今季の鈴木は打率.283、21本塁打、OPS.848とハイアベレージを記録。チームトップクラスの打棒を見せつけたことから放出となれば、攻撃面での戦力ダウンは否めない。さらに彼の5年契約にはMLB全球団に対するトレード拒否権が付帯しており、球団間で行使できると案件でもない。
もっとも、トレード市場に出るとなれば、「人気銘柄になる」という見方は強い。シャーマン記者のリポートを伝えた米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』は、「スズキにとって、移籍するかどうかを示す最初の兆候であり、間違いなく関心を集めるだろう」と指摘する。
日夜ありとあらゆる移籍情報を発信する同サイトも、鈴木側が保有するトレード拒否権については把握済み。「当然、トレードは複雑になる。カブスはスズキの希望する球団と交渉することになり、スズキやさまざまな買い手と話し合い、どんな可能性があるか検討するしかない」とトレード交渉が一筋縄ではいかないことを強調している。
一方で安定した打撃成績を残している鈴木本人への評価は高い。『MLB Trade Rumors』は「彼は強力な守備選手とはみなされておらず、どこにランク付けするかは難しい」としながらも、「打撃力は魅力的だ」と説いている。
「スズキは契約も大きな負担にはならない。彼は今後2年間、つまり30歳と31歳のシーズンで、年間1800万ドルが保証されている。FA市場で外野手を探すとなれば、それよりはるかに高い金額を必要とする可能性が高い。たとえば、テオスカー・エルナンデス、ジュリクソン・プロファー、タイラー・オニールらは、契約が4000万ドル(約61億6000万円)から6000万ドル(約92億4000万円)の範囲になると予想されている」
東京でドジャースとの来季開幕戦を控えるカブス。鈴木の存在は日本でのプロモーションにも関わるだけに、球団の動きを注視する必要がありそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]