【株主優待】中には1万円未満も!“優待祭”の3月。シマダヤ、一風堂…15万円予算×食費が助かる!3月権利の食費を節約できる5選

2025年3月17日(月)11時0分 婦人公論.jp


一風堂のラーメン(筆者撮影)

3月の「株主優待」銘柄は調べると800銘柄以上もあり、まるで「優待祭」と言ってよいほど。この3月銘柄の中には、食費が助かる「株主優待」銘柄も多いので、「15万円以内条件」でどういったものがあるのかをまとめました。外食の節約や調味料の節約ができる銘柄のほか、上級者向けの1万円未満の銘柄も紹介します。※株価は3月5日終値

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3月権利の株主優待は?


「株主優待」の権利を3月に迎える銘柄は本当に多くあります。だからこそ、この機会に食費節約ができる銘柄に注力したいものです。筆者は特に、「株主優待」の新設企業や内容変更を発表した企業に注目しています。

その中でも、シマダヤ(250A※)(株価1,574円、最低投資額15万7,400円)は、食費節約の王道銘柄かもしれません。

麺類の製造販売で知られるシマダヤ。100株では1,000円相当の商品詰め合わせがもらえます。「株主優待」制度を新設した企業でもあるため、「どんな商品が入っているのか」と興味を持たれている人も多いことでしょう。購入時の注意点は、2025年3月期であれば、3月に権利を取得すれば商品をもらえますが、次回、2026年3月期では「6ヵ月以上継続保有」が必要となってくることで、2025年9月にも権利を取得しておかなくてはいけないことです。

「株主優待」新設企業によくあるのは、「初回は、継続保有期間は問わない」ことですが、シマダヤもその優遇措置をとる企業にあてはまります。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

外食したい時に活躍するのが、力の源ホールディングス(3561)(株価1,390円、最低投資額13万9,000円)。ラーメンのチェーン店「博多一風堂」を展開する企業です。この力の源ホールディングスは「株主優待拡充」銘柄となっています。

従来、変更前は500株以上保有で、どれでも好きなメニューを食べられる「ご賞味券」が1年未満は2枚(年間4枚)、1年以上は3枚(年間6枚)でしたが、内容を変更し100株でも「株主優待」がもらえるように。

1年未満なら2,000円割引券(年間4,000円分)がもらえ、1年以上なら4,000円割引券(年間8,000円)が選べるようになったので、つまりは拡充されたことになります。権利月は3月9月。年2回もらえるのも嬉しい点です。

宝ホールディングス(2531)(株価1,150円、最低投資額11万5,000円)の「株主優待」は、「自社グループ会社商品詰め合わせ」で100株なら1,000円相当の商品がもらえます。自炊する人に喜ばれそうな「みりんがもらえる」銘柄もあり、もしかすると「みりんを買わなくてよくなる」生活が実現するかもしれません。

こちらも制度に変更があり、2025年3月は権利前に買えばもらえますが、2026年3月は1年未満保有だと「株主優待」はなくなってしまい、「1年以上の継続条件」がつきます。ですが、3年以上だと、100株では1,300円分になり商品額が増えることにも注目です。料理に使うみりんを「株主優待」の分でまかなえるご家庭もあるかもしれません。

山形銀行(8344)(株価1,380円、最低投資額13万8,000円)も、株主優待制度を導入すると発表した企業です。ただし、100株では「株主優待」がもらえないため最低200株が必要です。

それでも、おすすめに入れた理由は「初回は、継続保有期間は問わない」優遇措置があり、2025年3月末の権利日までに買えば「株主優待」がもらえるからです。

山形銀行の「株主優待」は、200株だとQUOカード2,000円分、そして500株だとQUOカード2,000円分と3,000円分のカタログギフトがもらえます。

初年度の2025年3月は、権利日までに取得すればもらえるものの、2年目の2026年3月は「1年以上」保有が必要です。つまり、2026年の3月権利には、2025年3月末、9月末、2026年3月末の3度、同じ株主番号でなくてはなりません。

500株でもらえるカタログギフトは、現時点ではどういったものかは公表されていませんが、他の地方銀行の「株主優待」のように地元特産品だとありがたく感じます。例えば、山形県の特産品(さくらんぼ、ラ・フランス)があれば、食卓が一気にはなやぎそうです。

また、使い方によっては食費節約になる「株主優待」として、三井不動産(8801)(株価1,336円、最低投資額13万3,600円)も紹介しておきます。こちらの「株主優待」は「三井ショッピングパークポイント」で、「ららぽーと」などで使えます。

ただし、こちらも継続保有条件があり、2025年3月は「継続保有期間半年以上」、2026年3月は「継続保有期間1年以上」が条件。今から買うなら、2026年3月の優待をもらうために買って準備することになります。

買うほどにポイントは多くなり、100株ごとに1,000ポイントがもらえて上限は1万2,000ポイント。また、「3回連続で通常進呈ポイント受領要件を満たした株主」に100株ごとに1,000ポイント、「5回連続で通常進呈ポイント受領要件を満たした株主」に100株ごとに2,000ポイントの長期特典もあるので、長く持つほど、もらえる「三井ショッピングパークポイント」は増えていきます。

ららぽーと内で食品を買えば食費節約になる使い勝手のよい「株主優待」といえるでしょう。

リスクが高すぎ?「元とれ」優待2つも紹介


賛否両論あるかもしれませんが、「むちゃくちゃ安すぎる」リスクがあるかもしれない2万円以下の低位株2銘柄も紹介します。ただ、これらは、上手な使い方をすれば「投資資金すべてを回収できる元とれ銘柄」のため、筆者も実は保有しています。

まず、1つめは焼肉坂井ホールディングス(2694)(株価73円、最低投資額7,300円)。

「株主優待」は10%の割引券です。焼肉の食べ放題を「肉匠坂井」で行い、肉匠坂井コースを選ぶと、4人(大人2人、小学生2人)の場合は1万2,474円なのですが、「株主優待」を使うと10%の1,247円が割引になります。

これは半年に1度行くなら、約3年(6回分)すれば「100株7,300円分」で投資資金を回収できる計算です。

また、2つめとしてヴィア・ホールディングス(7918)(株価121円、最低投資額1万2,100円)でも、投資資金の回収ができます。

「株主優待」内容は、パステルなどの店舗で1,000円ごとに500円引きになる券で、100株では10枚分がもらえます。これは、これまでの1,000円につき250円割引になる内容から拡充しています。

ランチでよくパステルを利用する人で、すべての優待券を使い切れるなら、3年で株価分の回収ができる計算です。

これらの「お得すぎる」内容は大丈夫なのかと疑いたくなりますが、この「疑う」ことは実はよいことです。

例えば、焼肉坂井ホールディングスを見てみると、2020年や2021年は「当期利益※」マイナスで、このあたりが投資するのに怖すぎるという人もいます。

ヴィア・ホールディングスでは、2020年2021年の「当期利益」はマイナスで2023年もマイナスになっています。

※企業が1事業期間(通常は1年間)に稼いだ利益をいいます。

経済専門誌の特集では、赤字企業は急な「株主優待」の廃止リスクも高く、紹介をあえて避けているケースもあります。ただし、筆者としては年間で300銘柄以上保有していることもあり、「株価がマイナスになるかもしれない」スタンスを理解の上で取り組み、“投資資金を回収できたらよい”という姿勢でいます。

経営がうまくいっていても急に「株主優待」制度の廃止をし、その後ふたたび復活を発表した有名寿司チェーン店のようなケースもあるわけですから、アナリストでさえ先のことを予想するのは難しいです。

そのため、初心者には不向きではあるものの、「もしかすると投資資金を回収することも可能かも」と思ったら実践してみましょう。それが2万円予算の株で実現できたら面白いと考えています。

今回紹介した「元本回収ができるまで買っておく」ような投資スタイルは万人にウケるとは思いませんが、挑戦してみることも株式投資の醍醐味かもしれません。


パステルのパスタ(筆者撮影)

〈「株主優待」とは?〉

ここで、「株主優待」について説明しておきます。私たちが株を買うと「株主」になれます。企業は株主に対し、割引券や優待券、お米やカタログギフトなどをプレゼントすることがあり、これが「株主優待」です。

〈「権利付最終日」とは?〉

権利付最終日とは、株主がその銘柄を保有することで、配当金や優待などの株主権利を得られる最終取引日のことです。

つまり、配当金や「株主優待」などを取得するためには、企業が決める「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。

例えば、2025年3月末の権利付最終日は3月27日、権利落ち日は3月28日です。そのため、3月末に優待を実施している企業の「株主優待」の権利を受けるためには、3月27日までに株を買っておかなければなりません。

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