「女子高生」「推しメン」…実は食品メーカーの商標だった!?商品化されなかった意外過ぎる“商標登録”
2025年4月28日(月)11時30分 婦人公論.jp
(イメージ写真:stock.adobe.com)
食品メーカーとしてお馴染みの伊藤ハム。実は、「え、この言葉を!?」という意外過ぎる言葉を商標登録していた時期があったようです。今回はその意外な商標をたどりながら、もはや“普通の言葉”となった商標についても調べてみました。
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「女子高生」を商標登録していた伊藤ハム
冒頭で紹介した伊藤ハムが登録していたのは、なんと「女子高生」という言葉。1999年に同社により商標が登録され、現在はその権利を失効し他社が商標権を持っています。
もちろん「女子高生」という言葉は一般的なワードなので、商標登録されているから普段の会話や著作物で、「女子高生」を使うと商標使用料を払わなければいけない、ということではありません。一般的な名称を商標として登録できるのは、自己と他人との商品や役務(サービス)が異なり区別できる場合などです。
伊藤ハムが当時商標権を主張できたのも、弁当や肉製品などの食品の売買表示に限った範囲でのことでした。なぜ「女子高生」を商標登録していたのかというと、健康的なイメージのある言葉をヘルシー系やダイエット系食品のネーミングに使えればと思ってのことだったそう。
しかし、主婦層が中心となっている同社のターゲットに合わないため、結局「女子高生」というワードを使った商品は発売されませんでした。
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「エスカレーター」や「サニーレタス」は元々商標だった?
伊藤ハムの「女子高生」は、一般名称を商標登録したパターン。ほかにも味の素の「女子力」や日清食品の「推しメン」など、調べてみると意外な言葉が思わぬ企業に登録されています。
逆に、商標が一般名称化したパターンも。例えば「エスカレーター」や「ポケベル」などは、有名になりすぎたことによって普通の名称になった例です。「巨峰」や「サニーレタス」など、食品にも元は商標だったものがあります。
有名になるのは企業にとって嬉しいことですが、一般化しすぎて商標登録できなくなるということもあるようです。商標権について調べてみると、知らなかった企業の狙いや思惑が見えてくるかもしれませんね。