その名もズバリ「ポテト丸」 思わず応援したくなる「ポテトチップス用ジャガイモ輸送船」にネット注目

2023年10月31日(火)8時0分 Jタウンネット

「可愛いですね」
「ワンピースに出てきそう」
「思わず応援したくなるナイス命名」

SNS上でそんな評判を呼んでいる"船"があることを、ご存知だろうか。

その名も、「ポテト丸」。なんだかおとぎ話にでも出てきそうなゆるくてかわいい名前だが、いったいなんの船かというと......。

ジャガイモ輸送コンテナ船だ。しかも、「カルビーのポテトチップスに使用されるジャガイモ」専用である。

そもそも、カルビーポテトチップスの原材料となるジャガイモたちが専用のコンテナ船で運ばれているというのも記者は初耳だったが、ましてや「ポテト丸」などという超可愛い名前の船だったなんて......今まで以上にポテトチップスのことが好きになってきた。

もっとポテト丸のことが、知りたい! そんな思いが抑えきれなくなった記者は2023年10月17日、ポテトチップスの原料調達などを行うカルビーポテト(北海道帯広市)の広報担当者を取材した。

一度に運べるジャガイモは...ポテトチップス約380万袋分!?

ポテト丸は、カルビーポテトが調達した北海道のジャガイモを運搬する船。主にカルビーの鹿児島工場・広島工場で製造しているポテトチップスの原料を運搬している。

海上が荒れても荷崩れが起きないように専用のラックを使用。冷暖房と換気が出来る空調装置も備わっているため、輸送中でもジャガイモの保存温度が最適に管理できる優れものだ。

これで一体どれくらいの量のジャガイモを運んでいるのかというと......

「一度に約850トンのじゃがいもを運べます。1袋60グラムのポテトチップスとして換算すると、約380万袋になります」

と広報担当者。380万袋分のポテトチップスの原料を一度に!? す、すごすぎる。

これはとてつもない量のポテトチップスが、ポテト丸の頑張りのおかげで作られているといっても過言ではないだろう。

同社のジャガイモ輸送コンテナ船は1984年に運航開始。当初は「カルビーポテト丸」という名称で、社内公募から決定されたものだった。今はその名前の一部を引き継ぎ、「ポテト丸」となっている。

現在ジャガイモたちを運んでいるのは3代目ポテト丸で、2017年建造、18年8月に運航を開始した。

「ポテト丸」がジャガイモを運ぶのは、北海道のジャガイモ収穫が最盛期を迎えはじめる8月下旬〜翌年1月頃まで(変動あり)。それ以外のオフシーズンは海上コンテナ荷物やプラントなどを運んでいる。

X(ツイッター)を始めとしたSNS上でしばしば話題となるポテト丸。船の運航情報を確認できるサイトで、今どこにいるのかを日々ウォッチしているユーザーまでいるほど、大人気だ。

ポテト丸が注目の的になっていることを、カルビーポテトの広報担当者は喜んでいる。

「ポテト丸に興味を持っていただけるのはすごく嬉しいです。ありがとうございます。
北海道の農家さんが丹精込めて栽培収穫されたじゃがいもが『ポテト丸』で運搬され、カルビーの広島や鹿児島工場でカルビー製品になっていることを知っていただくことで、カルビーグループやじゃがいも生産自体にも興味を持っていただけると嬉しいです」

もしかしたら、いま手元にあるポテトチップスも、ポテト丸が運んでくれたジャガイモから出来ているのかも......。記者はこれから都度、ポテト丸に感謝をしながらポテトチップスを味わおうと思う。

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