女将の次は「研究者」 またしても茨城で「変わり種カード」爆誕→その意図は?制作者に聞く

2023年11月7日(火)20時0分 Jタウンネット

「オリジナル女将カード付きマイクポップコーン」を、覚えているだろうか。

茨城県の旅館やホテルで働く女将たちがプリントされた全28種の「女将カード」が付属した、マイクポップコーン。茨城デスティネーションキャンペーンの特別企画として2023年10月に販売された謎すぎる商品で、SNS上ではその"意味の分からなさ"が話題になった。

そして、11月。また新たなカードが茨城県で配布される。

今度は、研究者カードだ。

正式名称は「産総研研究者カード」。産業技術総合研究所(本部:つくば市、以下「産総研」)で働く研究者がカードになったのである。

......茨城、カード流行ってるの?

研究者に「シンパシー」感じて

「産総研研究者カード」とはどんなものなのか。サンプルがこちら。

表面には研究者の写真、裏面にはそれぞれの研究内容と「好きな作業」「気分転換の方法」が書かれている。10月25日、Jタウンネット記者の取材に応じたカードの制作者・荻原直祐さん(産総研ブランディング・広報部のデザイナー)によると、項目は全カード共通。

「とにかく、カッコいい仕上がりにするべく、写真もプロのカメラマンの方に頼み、産総研のロゴのカラーである赤を活かしたデザインにしています。裏面はより研究者を身近に感じられる内容を意識しました」

そんなこだわりぬいた研究者カードをゲットする方法はというと......カードになった研究者本人に話しかけること。

というのもこのカード、2023年11月11日につくば市の「つくばセンター」と江東区の「臨海副都心センター」で開催される、産総研の一般公開に向けて作られたのだ(参加には事前申し込み が必要)。

研究や研究者に触れてもらうために行われるイベントで研究者カードを配布することで、「研究者に憧れを持ったり、自らの人生のロールモデルにしたり、シンパシーを感じてほしい」と荻原さんは語る。

1年前より大幅ボリュームアップ

23年の一般公開のために作られたカードは全74種類。研究体験ブースや研究現場見学(ラボツアー) でカードになった研究者に話しかけると、「つくばセンター」では54人、「臨海副都心センター」では20人の研究者からそれぞれ本人のカードをゲットすることが出来る。

「研究者によってはただ質問すれば良いのではなく、鋭い質問ではないとカードをあげないという人がいるかもしれません。研究者と積極的にコミュニケーションを取ってもらい、質問の駆け引きも楽しんでほしいです」(荻原さん)

なお、参加できるツアーの数に限りがあり、全研究者と一般公開中に接触するのは難しいためコンプリートは出来ない。バトルや収集をして楽しむのではなく、「今日であったのはこんな研究者だったんだ」と記念にするのが良さそうだ。

ところで、何故カードなのか。先に女将カードを知った記者は「真似したのかな?」なんて思ったのだが......。

「パクってないんですよ! たまたまなんです!」(荻原さん)

荻原さんによると、研究者カードを初めて作ったのは22年。その年の一般公開のために、6人の研究者のカード(全6種)を制作した。女将カードも同年に初めて作られたが、当時は話題になっておらず、何も意識していなかったという。

「その研究者が何をやっているのか、どんな人なのか。名刺代わりにもなり、一般公開のノベルティにもなるカードで伝えてみようと考えました」

それが好評を博したため約12倍という大幅ボリュームアップして再登場したというワケだ。

「魅力を伝えるために、名刺代わりにカードを作って配る」——旅館業と研究の場で、ほとんど同時期に、同じ挑戦をしていたとは......。

いったい何が、茨城の人々をカードづくりに掻き立てるのだろうか。

Jタウンネット

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