「欲しい人材に来てもらえない」経営者が見落としている2つのポイント
2025年2月16日(日)6時0分 ダイヤモンドオンライン
ベストセラー『「悩まない人」の考え方』著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本がある。『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。著者の森武司氏は、2005年の創業以来、18年連続増収増益を達成し、年商146億円となった。ここまで会社を成長させてきた秘密は何か? 本書からより深い学びを得ようと、インタビュー企画を実施。今回インタビューするのは、FIDIAグループの一つで、人材派遣・紹介を行うEvand株式会社の中村洸登氏。2019年に新卒として入社し、新卒入社後は新卒採用担当として250名採用を達成し、2020年には新卒紹介事業の立ち上げに抜擢。事業立ち上げ3年目で黒字化し、現在4年目でチーム人数10名、売上1億円に成長している。今回は中村氏に、本書のテーマでもある「シンプルな最強の採用戦略」について、本には記されていないエピソードも交えて話を聞いた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
ストレートな社長の思いに心を奪われ入社を決意
――会社説明会に50人連れてきたことがきっかけで、森社長とお食事会に行かれたんですよね。本にはないエピソードを中心に聞かせてください。
中村洸登(以下、中村):食事会のときは、とにかく緊張していました。森社長と西社長とは、初めてその場で“本気”で話をしたんです。
でも、お二方は私に対して、友達とおしゃべりするように話してくれたので、友達と食事している感覚でした。「社長だぞ」っていう感じは、正直全くありませんでしたね。
とにかく距離の詰め方がとても上手で、30分もすると緊張がほぐれていったのを感じました。やり取りをしている中で、すでに心が奪われていました(笑)
――中村さんが抱いた森社長の印象を教えてください。
中村:未来に対してのコミットや、仲間に対する思い。そういうものを感じ取ったと同時に、私の人生像に突き刺さった感覚がありました。
私も仲間が大好きで、友達と一緒に経営をしたいって大学のときに思っていたので、それを体現している方が目の前にいるって思うと、かっこよくてしょうがなかったです。
だからこそ羨ましくて、なんだかちょっと悔しい気持ちすら湧きました。
――食事会の中ではどのように入社を促されたんですか?
中村:森社長と西社長が、会社のこれからのビジョンを熱く語ってくださったんです。
私はこのときに、3社から内定をもらっていたのですが、その時点では第一志望はありませんでした。
そんな中、FIDIAに入社する決定打になったのは「この人の元で働いたら、未来がすごく面白くなる」って、話を聞きながらワクワクが止まらなかったんです。
自分が新卒のときに“生涯年収3億円”と言われる=3億円を、どこの会社に投資したら倍になるんだろうっていわれていて、これはある意味、投資ゲームと同じだと思っていました。
そうなったときに「この社長に賭けてみたい」って思って、翌日には内定先の3社を全てお断りして「自分の人生、ここに賭けます」って森社長に連絡したのが、入社までに至るエピソードですね。
焼肉屋で食事をしたことは本書に記されていますが、緊張やらワクワクやらで、焼肉の味自体は覚えていません(笑)ただ、お二方にいただいた言葉は全部心に残っていますし、あのときの光景はずっと目に焼き付いています。
どうしても入社してほしい人材と出会ったときには、率直に「あなたに入ってほしい」と伝えることが大事だと、スタートアップ芸人には記されています。とてもシンプルですが、効果はすでに今の私で検証されている、最強の採用戦略だと思います。
今回のお題である「優秀な人材が入社を決める決定打」に答えるとするなら、一つ目はワクワクを感じられるか。二つ目は人生を賭けたいと思える社長像であるか、というところでしょうか。
本書には、ストレートな気持ちを持った森社長が、新しい仲間を集めていくエピソードやノウハウが満載なので、その点に着目しながら読んでいただきたいですね。
(本原稿は、森武司著『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』に関連した書き下ろしです。)
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