カラフルなノートの子は成績が悪い…難関中に多数合格者を出す塾の校舎長が指定した「色ペンの色と数」
2025年3月17日(月)10時15分 プレジデント社
※本稿は、『プレジデントFamily2025春号』の一部を再編集したものです。
■大量の合格者を輩出する校舎長「合格する子の学習準備」
コロナ禍以来、話を聞く姿勢ができていないお子さんが増えているように感じています。「勉強のやり方」を習う機会がなかったというお子さんも多いようです。小学校では、なんとなく授業を聞いて、テストの点数もなんとなく取れてしまうという場合も多いかもしれません。一方、進学塾のカリキュラムは、毎週の授業を効率よく消化することを前提としています。
そのために
① 授業の準備をする
② 授業で先生の話を聞きノートを取る
③ 帰宅後、実際に解いて復習する
という学習の基本サイクルを早い時期に身につけることが大切です。
■授業に集中できる予習とは
では、授業の前、いわゆる予習としては何をしたらいいのでしょうか。
『プレジデントFamily2025春号』(プレジデント社)
それは、テキストを読んでくることです。同じ授業を受けても、それぞれの子の定着具合はばらばらです。受け身でぼんやり受けているのか、何を習うのか意識して能動的に受けているのかの違いが大きいのです。次回に扱う単元のテキストを読むだけで、授業を何倍にも効果的にすることができるのです。授業で多くを身につけてしまえば、家庭での復習作業の負担や時間も軽減できます。
なかでも国語は、ぜひ音読することをおすすめします。黙読だと流してしまうような、わかっていそうでわかっていない曖昧な言葉や、文章の切れ目に気づきますし、言いまわしや文章のリズムも体感できます。声を出して読むことが、学力の土台である言葉の学びになるのです。
親御さんも忙しいなか、毎回は大変かもしれませんが、時間があるときには、ぜひ子供の音読を聞いてやってください。つまずくところは理解できていない証拠です。一緒に「この言葉ってどういう意味だろうね」などと調べるのもいいですよね。
■算数でやってほしいこと
算数のテキストは、新しい単元のはじめに例題があると思います。そこに目を通してください。できれば、基本問題を解いてみるとさらにいいと思います。
事前にここまでやるだけで、何を身につけさせたいのかという授業の「ポイント」をつかむことができます。
例えば「整数のかけ算・わり算」では「0を省略する計算」を学びます。2700×350なら、27×35=945と先に計算してから、省略していた0を三つ戻せば945000とミスなく計算できる。事前にテキストを読み、こういったポイントを「なるほど」と“発見”することが、授業への意欲を高めます。
基本問題が解ければもっとやりたいと思うでしょうし、わからなかったら「ちゃんと授業を聞こう」と思うでしょう。それだけで、授業前の準備はOKです。
中学受験を通して身につけたいのは、自分で学ぶ力です。「ここは難しいから、しっかり聞かなきゃ」と考えて授業に臨むのは、その第一歩。先生に質問できたらなお素晴らしいです。中高一貫校に入学後は、自分で学ぶ姿勢が求められます。自立した学習のための準備としても、ぜひ授業の前の予習をおすすめします。
もし予習で興味を持ったらどんどん先に進むといいでしょう。
小学校では、「まだ習っていないから」と先で習う知識を使わせなかったり、上の学年の漢字を書かせなかったりすることがありますが、塾では違います。自発的に学んで難しい漢字を書けることは素晴らしいこと。講師も褒めますし、授業でも子供同士で「こんなこと知っているよ!」と興味が広がるきっかけになります。
■合格が近づくノートの取り方は4年生と5・6年生で違う
授業中のノートの取り方も大切です。4年生のうちは、基本的に先生の板書をすべて写すように勧めています。5、6年生になってくると、大事なところや自分の理解があやふやなところだけをメモすることができるようになってきますが、4年生はまだ、どこが大事なのかもわからない。板書の習慣をつけるためにも、すべてを写すようにしましょう。
ノートを取ることで、授業の聞き方が変わります。聞き逃さないように集中しますし、先生がこういうふうに言うときは重要だな、などと授業のポイントをつかむことができるようになってくるのです。
4年生のうちは、塾での学習の「型」を身につける時期だと考えてください。5年生以降、どんどん進度が上がってくるなかで、大事なところだけをメモする効率的なノートテイクに変えていけばよいでしょう。
■どんなノートを使えばいいのか
使用するノートですが、小学校で使われるマス目の大きなノートではなく、大人向けのものがいいと思います。私のおすすめは、算数・理科には、5mm方眼のノート、国語や社会は一般的な罫(けい)線(7mmの横罫が入ったA罫)のもの。お気に入りのノートを使うことが学習意欲につながるという子なら、好きなデザインを選ばせてやればいいでしょう。親がメッセージを書きこんでやることもおすすめです。
出典=『プレジデントFamily2025春号』
お子さんが寝た後にでも、塾のノートを見て、「しっかり書けているね」「がんばっているね」など一言書いてやるのです。お子さんが好きなスタンプを押してやるだけでもいい。
中学受験の勉強を始めるのは親主導というご家庭も多いですし、お子さんから「中学受験をしたい」「塾に通いたい」と言ったとしても、まだまだ小学生です。内からのモチベーションだけで自発的に勉強に向かうことができる子はそんなに多くありません。日々のがんばりを認めてくれている、と感じることがとても大きな力になるのです。
■カラフルなノートの子はなぜ成績が悪いのか
では、筆記具はどんなものを用意すればいいでしょうか。おすすめは学校用とは別に、筆箱、鉛筆、消しゴム、定規、三角定規などを1セット用意することです。
塾バッグを使うご家庭が多いと思いますが、多いのが筆箱の入れ忘れ。はじめから塾用の筆箱を入れっぱなしにしておけば、出し入れの手間がなく忘れることもありません。
鉛筆がいいかシャープペンシルがいいか、と聞かれることもありますが、どちらでもいいと思います。開成中学の入試問題には、表紙に「黒しんのえん筆またはシャープペンシル」と書いてあります。シャープペンシルは太めの軸で芯は2Bなど濃いめのものが使いやすいでしょう。ただ、授業中にいじったり分解したりしてしまうようなタイプの子は、鉛筆のほうがいいかもしれません。
カラフルな色ペンを使いたがるお子さんもいます。ノートを取る目的は授業を理解するためで、きれいに飾ることではありません。塗り分けに一生懸命になって、先生の話が耳に入らないようでは本末転倒です。赤と青、あと1色くらいで十分です。
写真=iStock.com/Zalina Dodokhova
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Zalina Dodokhova
■得点につながる算数のノート
ノートの使い方は、それぞれの流儀でいいと思いますが、算数の場合、注意したいのが、必ず式を書くこと。筆算の計算跡だけを雑多に書いている子は要注意です。
式を書くということは、思考の過程を整理することです。問題を解く方針を定めるといってもいいでしょう。式を立てると、「計算の工夫」ができるといったことにも気づき、ミスを防ぐことができるのです。
出典=『プレジデントFamily2025春号』
入試問題で解答用紙に計算過程を書かせる学校も多いですが、立式できていないと採点の対象にならないため早いうちから癖をつけておいたほうがいいのです。
また、大切なのが「余白」です。ノートについては、過度の「節約」は逆効果。ぎゅうぎゅうに詰めて書こうとする子もいますが、狭いスペースでは解いていても頭が混乱してきますし、後で見返すこともできません。「1問解いたら1行空ける」くらいのゆとりがあるほうがいいでしょう。
■塾から帰ったらやってほしいこと
塾から帰ってきたその日のうちにしっかり復習をする必要はありません。塾で遅くまでがんばってきた後に、家に帰ってさらに1時間机に向かうというのは、多くの子には難しい。むしろお風呂に入れてしっかり睡眠を取らせてください。
ただ、これだけはぜひやってほしいのは、その日の授業でどんなことを習ったのかを聞くことです。
インプットしたことを思い出す、つまりアウトプットすることで記憶は定着します。名門進学校が舞台のドラマ「御上先生」でも、「今日、何を学んだか紙に書く」というシーンがありましたが、アクティブリコールという記憶を強化する方法です。
お迎えのときでもいいですし、身支度をしながら聞いてやるだけでもいいと思います。大事なのは、親が興味を持って聞くこと。「面白いね」「そんなこと習ってるんだ、すごいね」と関心を持ってやることが大切です。
■勉強は親が教えるほうがいい?
中学受験塾では、保護者の方に、勉強を教えてくださいと言うことはあまりないと思います。ただ、学習の進捗(しんちょく)を確認してやってください。
子供がやるべき勉強をやっていないと、つい「勉強しなさい!」と怒りたくなりますが、それは逆効果です。終わっていないことを認識させて、「いつやろうか?」などと前向きな声掛けをしてやることが大切。
そんなに上手に声掛けができないという場合は、塾を頼ればいいと思います。「最近、家で課題をなかなかやってくれなくて」などとご相談いただければ、講師から本人に対応してくれるはずです。
親の言うことだと甘えが出てなかなか素直に聞けない子でも、講師からの言葉なら届くこともあります。家庭では勉強をすることも大事ですが、安心して過ごせる場所であることが第一。そういうときこそ、塾を頼ってください。(以下、後編へ続く)
(プレジデントFamily編集部)
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