江戸時代から伝わる「クモ合戦」、大人や子ども計109人が「フンチ」を戦わせる
2025年5月5日(月)14時6分 読売新聞
戦うクモを食い入るように見つめる参加者(4日、富津市の富津八坂神社で)
千葉県富津市の富津八坂神社で4日、体長約1センチの雄のネコハエトリグモを戦わせる「クモ合戦」が行われた。雄が4〜5月の繁殖期に雌を巡って争う習性を利用した遊び。クモが両脚を広げて威嚇しながら組み合うと、「頑張れ」「押し出せ」と大きな歓声が上がった。
ネコハエトリグモは地元で「フンチ」と呼ばれる。江戸時代から伝わる遊びを残そうと、「富津フンチ愛好会」が主催し、今回で24回目。クモ合戦は昨年度、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産2024」(読売新聞社など後援)に登録された。
大人の部に55人、子供の部に54人が参加した。鋸南町の小学4年生(9)は「餌を食べさせて強いフンチを育てた」と意気込んでいた。