線状降水帯予報、的中率1割程度…精度向上へ日本海の水蒸気量を観測

2025年5月22日(木)12時44分 読売新聞

気象庁

 日本海側で災害級の大雨をもたらす線状降水帯の発生が相次いでいるのを受け、気象庁は6月から、主要因となる水蒸気量の観測を日本海上で始める。悪天候が予想される際に観測船を出し、海上で直接観測することにより、発生の予報精度を向上させる狙い。

 同庁は2022年、線状降水帯の発生を半日前から知らせる「半日前予報」を導入。当初は地方単位だったが、昨年5月から都道府県単位に切り替えた。

 だが、精度はまだ低く、昨年は発生を予報できなかった「見逃し」が21回中13回あり、7月に山形県、9月に石川県能登地方で豪雨災害を引き起こした線状降水帯はいずれも見逃しに終わった。予報の的中率も、昨年は81回中8回と1割程度にとどまった。

 線状降水帯は東シナ海側や太平洋側で多く発生しているが、近年は日本海側でも増えている。これまで日本海側では地上の気象レーダーや気象衛星で雨雲の動きを観測し、発生を予測していたが、東シナ海と太平洋で行ってきた船による水蒸気量の観測を日本海にも拡大し、予報精度の向上を目指す。

ヨミドクター 中学受験サポート 読売新聞購読ボタン 読売新聞

「観測」をもっと詳しく

「観測」のニュース

「観測」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ