井之脇海、『べらぼう』新之助役で“不便さの豊かさ”実感 “障壁のある恋愛”演じて芽生えた思いも

2025年3月22日(土)8時5分 マイナビニュース


大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(NHK総合 毎週日曜20:00〜ほか)で平賀源内と行動を共にする浪人・小田新之助を演じている井之脇海にインタビュー。本作出演で芽生えた思いを聞いた。
江戸時代中期の吉原を舞台に、東洲斎写楽、喜多川歌麿らを世に送り出し、江戸のメディア王にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く本作。脚本は、『おんな城主 直虎』(17)以来、8年ぶり2度目の大河ドラマとなる森下佳子氏が手掛ける。
2日に放送された第9回「玉菊燈籠恋の地獄」で小田新之助(井之脇海)とうつせみ(小野花梨)が足抜けを試みるも失敗。新之助は暴行を受け、うつせみも連れ戻されて激しい折檻を受け、SNSでは2人を心配する声や2人の幸せを願う声が続出した。
今回が4度目の大河ドラマ出演となる井之脇。本作に参加して、「不便さの豊かさ」を感じているという。
「細見を作るにしても、集まって手作業でやらなければ作れなかったり、うつせみとはお店に行く以外は文でしかやり取りができなくて。最初に手紙をもらったときに、うつせみの口紅がついていて、それにものすごく喜べる。今だとSNSとかですぐに『おはよう』と言えてしまうのが、言えないからこそ、会ったときの『久しぶり』の一言や『またね』の重みがあるなと感じました。不便だけど、だからこそ会ったときの一言一言の重さ、豊かさ。何か作るときに試行錯誤して手触りの残るものができるというのは、すごく素敵な時代だなと思います」
そして、「あの時代に住みたいとまでは思えない」と言うも、「それを役で体験できているのは、本当に財産というか、なかなか普通に生きていたら体験できないことなので、いい時間になっています」と語った。
また、「これだけ障壁のある恋愛を演じたことはなかったので、それでも人を愛する理由といったものを考えるいい機会にさせていただいています」と述べ、「絶対にダメってわかっている中で、それでもこの人といたいという、人を思う気持ちみたいなものは、なかなかほかの役では得られない感覚だと思うので、それを考えるすごくいい時間になっているなと。今後の人生においても、そこを突き詰めて考えられたのは、新之助を通していい時間になったなと思います」と話していた。
■井之脇海
1995年11月24日生まれ、神奈川県出身。映画『夕凪の街 桜の国』(07)で俳優デビュー。『トウキョウソナタ』(08)で、第82回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、第23回高崎映画祭新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作は、ドラマ『義母と娘のブルース』シリーズ、『ちむどんどん』(22)、『9ボーダー』(24)、『ブラック・ジャック』(24)、『晩餐ブルース』(25)、映画『猫は逃げた』(22)、『バジーノイズ』(24)、『ピアニストを待ちながら』(24)など。5月4日より本多劇場で舞台『リプリー、あいにくの宇宙ね』が上演予定。
(C)NHK

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