いきものがかり 名曲「SAKURA」誕生秘話 生みの苦しみの末...「最後に好きなように作ってみなと」
2025年5月7日(水)18時12分 スポーツニッポン
男女音楽ユニット「いきものがかり」が7日、TBSラジオ「パンサー向井の#ふらっと」(月〜木曜前8・30)にゲスト出演し、デビュー曲「SAKURA」にまつわるエピソードを語った。
06年にメジャーデビューシングルとしてリリース。これが大ヒットとなり、ユニットの認知度は大きく上がった。
パーソナリティーのお笑いトリオ「パンサー」向井慧は、上京した時の思い出も重なり、「SAKURA」が好きだという。その向井から「『SAKURA』は結構初期からあったんですか?」と質問が飛んだ。
作詞・作曲の水野良樹(42)によると、苦しい曲作りの中で生み出された曲だったという。「『SAKURA』はメジャーデビュー前に育成期間というのがあって、そこでめちゃ(曲を)作らされたんですよ。それで、たぶん新人に、アニメのタイアップとか付けようとか、頑張って下さったんですけど、全然僕らは付かなくて、何もかもうまくいかなくて」。そんな中、「最後に“好きなように作ってみな”と言われて作ったのが、『SAKURA』だったんです」といきさつを明かした。そして、吉岡聖恵(41)に「あんまりうまくいかなかったんだよね、その時」と問いかけた。
吉岡は「結構、自分たちの曲を、バラードなんだけど、めちゃくちゃ速いテンポのアニメソング、ロックの感じにしたり、結構ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ…になっちゃって」と回顧。アレンジする中で、曲作りのバランスを崩してしまったという。その上で「最後『SAKURA』は路上ライブ出身の自分たちらしい曲だねって感じで。でもタイアップはないけど、これでいくしかないとなったら、後から電報(NTT)のタイアップが付いて」と明かした。
幸運だったのが、そのCMが流れた番組だった。日本が優勝した第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。水野は「CMでちょうどWBC第1回の、決勝とか準決勝の視聴率40%とか50%みたいなところに、たまたま流れたんですよ、僕らの(CMが)。だから、ラッキー、ラッキー」と、笑って振り返った。
とはいえ、桜をイメージしたり、タイトルにした楽曲は数多くある。向井が「あの時期に“桜”という名の曲って、いくつかあったじゃないですか?」と尋ねると、吉岡が「もう既にあったんですよ。それで…何で書いてきた?」と水野をいじった。
水野が「森山直太朗さんとか、ケツメイシさんとか。ちょうどデビューする前年に、コブクロさんの『桜』が凄いことになってて」と続くと、再び吉岡が「じゃあ、何で書いた?何で?」とジョークまじりに追及。一同を爆笑させた。
水野は「J−POPが大好きな3人だったので、“J−POPのど真ん中のテーマなんだから、逃げちゃいけないよね”みたいなことを言って。“タイアップもないし、ど真ん中でいっちゃおうよ”と」と、当時を懐かしみながら答えていた。