兼業コメ農家の映画監督 コメの適正価格を問われ「市場原理に任せるままの感じやと僕たちは撤退...」

2025年5月27日(火)12時14分 スポーツニッポン

 日本アカデミー賞作品賞を受賞した映画「侍タイムスリッパー」で知られる安田淳一監督(58)が27日、兼業コメ農家としてコメの適正価格について言及した。

 小泉進次郎農相は26日、今後放出する備蓄米が5キロ当たり2000円(税抜き)程度で6月初旬にも店頭に並ぶ見込みだと発表した。対象は2022年と21年産の古いコメ。集荷や卸売りの業者を通さず、随意契約で国がスーパーなどの大手小売業者を選ぶ。

 これまでの競争入札と比べ、およそ半値で直接売り渡す。農林水産省は価格高騰を抑えるため、コメ問題に特化した「集中対応チーム」を設置した。随意契約は、業者の選定が恣意的で不透明となる懸念が拭えない。一部農家からは「価格は生産者の努力によって決まる」として、国の介入による値下げに批判的な声も上がっている。

 契約を巡り、LINE(ライン)ヤフーが26日、インターネット通販での取り扱いを検討していると明らかにした。総合スーパーのイトーヨーカ堂も参加。イオンも前向きな姿勢を示した。楽天グループは日本郵便と組み参入に向け調整する。

 農水省によると、全国のスーパーで今月12〜18日に販売されたコメ5キロの平均価格は前週と比べ17円高い4285円。2週連続で過去最高値を更新した。高値を付けた業者が落札する競争入札で放出した備蓄米は流通に時間がかかり、高止まりを解消できていない。

 MCの谷原章介が、コメの適正価格について「いくらぐらいだったらまだ生活が成り立って、ちゃんと農業をやっていけると思いますか?」と質問。

 京都でコメ農家を営んでいた父が死去したことを受け、農業を継ぎつつ、映画監督として映像作品の製作を続ける、珍しい兼業の安田監督は「もちろん高ければ高いほどいいんですけれども、どうもね、これ市場原理に任せるままの感じやと僕たちは撤退した方がいいくらいなんですよ。それでも頑張ってつくってるのは、誰かが主食であるおコメをつくらないと、海外からの輸入米ばっかりになってしまうと食料的な主権をなくしてしまうから、そういう使命感とか責任感で頑張っているんであって、それを市場原理ばっかりで価格を決めろって言うのに物凄く違和感を感じるので、僕は適正価格というのはあえて言わないようにさせていただきます」と自身の考えを話した。

スポーツニッポン

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