山田祥平のニュース羅針盤 第488回 連休明けは迷惑メールが増える? 平穏ないま対策を考える

2025年5月6日(火)6時0分 マイナビニュース


ゴールデンウィークということで、いつもとは違う場所でこの記事を読んでいただいている方も多いと思う。しかし、おもしろいというのは不謹慎かもしれないが、やっかいなスパムメール、いわゆる迷惑メールが、差出人の悪人たちが連休を知っているかのようにピタリと止まってしまうことが興味深い。
通常の週末も迷惑メールは減るのだが、ゴールデンウィークほどではない。これは迷惑メールを送る側にも休む権利があるということか……。
○迷惑メールが巧妙に。公式サイトで真偽の確認を
スパムメールによるフィッシングやランサムウェア感染への誘導は、巧妙化するばかりだ。これらはセキュリティソフトによる検知で被害を未然にふせげることも多いが、最終的にはやはり人間が、今、目の前で読んでいるメールが本当に悪意のある差出人によるものではないかどうかを判別しなければならない。メールやショートメッセージの認証を経て本人確認をするサービスを、まだまだ少なくないだけにやっかいだ。
メールの文言を一語一句読んで、妙な誤字脱字がないかどうかをチェックするなども一つの判別手段だ。場合によっては、日本人ならありえないような敬語のまちがいなどが見つかる可能性がある。
ヤマト運輸では、
下記のようなご連絡を弊社からEメール(またはショートメール)でお送りすることはございません。
「住所不明のため配達できない」等の住所確認を求めるお知らせ
受け取り日時の変更や再配達のご依頼に関する請求を求めるご連絡
ショートメールによるご不在連絡やお届け予定のお知らせ
として、詐欺メッセージの判別に役立てるための情報提供をしている(該当の注意喚起)。
こうしたことに限らず、リンクのクリックなどのアクションをこちらに起こさせ、別のサイトに誘導するなどで、なんらかの被害を宛先人にもたらそうとしているメールは、独特の気配を感じる。無責任な言い方かもしれないが、怪しいメールは怪しさがプンプンしているのだ。
だから、怪しいメールを受け取っても、そのメールに記載された内容にはしたがわずに、改めてブラウザを開き、そのメールの差出人が提供する公式サイトを検索して開き、自分のページを開いて事業者からのメッセージなどを確認し、内容の真偽をチェックするなどの防衛策をとれるようにしよう。
また、同じ内容の迷惑メールは自分以外に大量の宛先に送信されているはずだ。したがって、特徴的な文言を検索してみれば、それが迷惑メールであることを知る手がかりにもなる。
○平穏な連休は迷惑メール対策を考えるよい機会
連休の時期は、自宅を留守にすることが多く。その間に届く宅配便などをリアルタイムで受け取れないことも多そうだ。そういう時期だからこそ、送られてくる詐欺メールには注意してほしいものだが、幸か不幸か連休時期は悪者もちゃんと休むというのがなんとも滑稽で人間臭い。
仮に、迷惑メールを開いてしまっても、その先の誘導にはしたがわないこと。もちろん自分の電話番号や住所を入力するといった行為は厳禁だ。
つまるところは、次に相手が自分に接触してくるときに、相手が自分に関する情報を知っていることが有利にならないように防衛しようということだ。そういうことを知っておくだけでも多くの被害は防げる。実に単純なことなのだ。
見知らぬ相手からのコンタクトにはいっさい反応しないというのもひとつの手だ。すでに電話の着信ではそうしている方も少なくない。
連休明けにはまた多くの迷惑メールが送られてくるようになるだろう。つかのまの平穏の時期の今、これからの迷惑メールにどうつきあっていくかを真剣に考えてみよう。
著者 : 山田祥平 やまだしょうへい パソコン黎明期からフリーランスライターとしてスマートライフ関連の記事を各紙誌に寄稿。ハードウェア、ソフトウェア、インターネット、クラウドサービスからモバイル、オーディオ、ガジェットにいたるまで、スマートな暮らしを提案しつつ、新しい当たり前を追求し続けている。インプレス刊の「できるインターネット」、「できるOutlook」などの著者。■個人ブログ:山田祥平の No Smart, No Life この著者の記事一覧はこちら

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