侍ジャパンメンバー、中日・高橋宏斗のフォーム変更問題はアリか、ナシか レジェンドOBから指摘された「問題点」とは

2023年2月7日(火)13時5分 ココカラネクスト

 新シーズンへ向けて各球団が春季キャンプを行う中、中日のキャンプでは高橋宏斗投手(20)の投球練習に注目が集まった。高橋はオリックス・山本由伸投手(24)と自主トレをともに行い、山本にそっくりな投球フォームに変更した姿を披露し、チーム内外から驚きの声が上がっている。

 そんな高橋の新フォームについて、中日OBでかつてエースとして活躍した野球評論家の川上憲伸氏が自身のYouTubeチャンネル『川上憲伸カットボールチャンネル』で語った。

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 3年目を迎えた昨年は、最速158キロのストレートとスプリットを武器に6勝をあげ、侍ジャパンのWBCメンバーに最年少で選出されている。今年の中日を引っ張って行くだけでなく、日本代表としての活躍にも大きな期待がかかるだけに、この投球フォーム変更には戸惑う声も多かった。

 川上氏は高橋のフォーム変更について、「誰が見てもフォームが変わったと分かるくらい、かなり自分の中でも変えたと思う。それだけ変えると、変化球の質が変わったり、出来てたことができなくなったりする。ひょっとしたら、また元のフォームに戻す可能性もあるので、そこまで気にしなくてもいいかな」と大幅な変更に驚きつつも、そこまで気にする必要がないときっぱり。いきなりの”山本スタイル”への変更には指揮官の立浪和義監督(53)も、「彼(山本)の良いところと、高橋の良いところがあるわけで、全部が全部、一緒にしようとするとおかしくなる」と、頭ごなしに否定はせず高橋の向上心などは認めて指導。

 フォームを大きく変えたことは、決して本人の自分勝手で無責任な行動というわけではない。昨年の素晴らしい成績がありながらフォームを変更することは、高橋のこの上ない向上心の高さと、強い覚悟を感じられる。さらに球界のエースに教えてもらうとなれば、影響を受けるのは当然だろう。

 これに川上氏は、「一緒に自主トレしてた山本由伸投手の良い所を取り入れようとするのは良いこと。でもその人のフォームにすることも無い」「WBCに選ばれたのは、新フォームの高橋宏斗じゃなく、昨年の高橋宏斗。そこを考えると、あまりフォームはいじらない方が良いかなと思います」と、取り入れ方についても言及。さらにWBCに選出された経緯などを考えると、新フォームへの変更は今でなくてもいいのではないかという考えを明かした。そんな川上氏や立浪監督の考えに沿うように高橋は現在、旧フォームに戻している。

 自主トレで練習してきたであろう新フォームから、旧フォームへ1日ですんなり戻せてしまう器用さや、現状にまったく満足しない向上心の高さ、そして指導者の声に耳を傾ける素直さが高橋の強みだろう。川上氏も、新シーズンへの期待は大きいようで、「WBCから帰ってきていきなりフルで働いてくれというのは難しいと思う。それでも去年の活躍を見れば、ドラゴンズを引っ張っていってくれなきゃいけない存在。勝ちは打線次第なので分からないですが、タイトルを狙える投手なので安心していい」と、2年連続での活躍に大きな信頼を寄せている。昨年突如として頭角を現し、日本代表にまでのし上がった超新星にこれからも大きな期待がかかる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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