「怒りを知らないのだろうか?」クリンスマン監督の笑顔に韓国ファンは憤怒 ほぼ“無風状態”の森保Jとは異なる帰国に
2024年2月9日(金)18時0分 ココカラネクスト
森保監督(左)とクリンスマン監督(右)。日韓を率いる指揮官に対する世間の空気は異なっている。(C)Getty Images
批判を意に介さない振る舞いは、逆に怒りを倍増させている。
現地時間2月8日、カタールで開催されたアジアカップでベスト4敗退となった韓国代表が仁川国際空港に帰国。ユルゲン・クリンスマン監督を含めて取材対応に追われた。
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6試合で10失点を喫したチームにあっては、クリンスマン監督の手腕が批判の的となっている。一部の韓国メディアでは、歴代最高となる35人のスタッフを大会に引き連れるも、戦術やチーム編成は選手主導であったことが報じられ、“解任論”も噴出している。
逆風がより厳しくなるなかで囲み取材に応じたクリンスマン監督。しかし、そこで彼が見せた振る舞いは、ファンやメディアの感情を刺激するものだった。大勢の警備員が配備されるなかで、空港の入国ゲートに姿を見せたクリンスマン監督は笑みを浮かべながら、居合わせた大勢のファンに向かい、悠長に手を振る仕草を披露したのである。
通常ならば、何ら問題もない行為ではある。だが、「無能だ」と揶揄され、ついには解任論も噴出するほど、“毛嫌い”されている監督が取るべき行動ではなかった。韓国メディア『OSEN』によれば、「空港の空気は重苦しいもので、取材陣やファンに手を振ったクリンスマン監督に対して歓迎の声援を送る人はいなかった」という。
さらにメディアからもクリンスマン監督の余裕の言動は批判の的となっている。日刊紙『朝鮮日報』は「韓国サッカーファンの怒りを知らないのだろうか?」と指摘。さらに「ファンの中には『クリンスマン、Go Home(家に帰れ)』と野次を飛ばす者もいた」とし、「大会中に明確な戦術を見せなかった指揮官への非難は致し方ない」と綴っている。
かなり厳しい立場にあるクリンスマン監督。還暦を目前にした59歳のドイツ人指揮官は、まさに岐路にあると言っていい。
一方、大会前に「優勝の筆頭候補」と目されながら、韓国を下回るベスト8で敗れた日本の森保一監督は、国内ファンやメディアからもクリンスマン監督ほどの批判を受けることのない“無風状態”。ともに辛酸をなめたアジアカップだが、日韓の指揮官に対する明暗は分かれた感が否めない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]