【宮田莉朋F2密着】自己評価は60点。スタートで出遅れるも、得るものが多かった初レース
2024年3月2日(土)19時17分 AUTOSPORT web
初めてのFIA F2選手権のフリー走行を4番手で終えた宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)。テストではFIA F2のマシンだけが走行していたが、今回はF1グランプリとの併催。F1マシンが履く異なるコンパウンドのタイヤが走行した後に、FIA F2を走らせると、グリップ力が変わると言われている。その予選で宮田は6番手となった。
「F1が走った後で、いきなりソフトタイヤという流れの中で、自分の中でベストは尽くせたし、チームメートとの差も縮められたので、まだ課題はありますけど、成長した姿は魅せられたと思います」
課題について、宮田はこう語った。
「F1のタイヤのラバーが路面に乗っていたでの、1セット目のソフトタイヤでは、そのリミットを探りながらアタックし、2セットでもようやくアジャストしできたんですが、経験があるドライバーは1セットからわかっていたと思うので、そういうところは次から生かしたい。とはいえ、初めての予選だったにもかかわらず、チームメートとの差も縮まっていたので、成長しているところは見せられたと思います」
5番手からスタートすることとなったスプリントレース。しかし、スタートでいきなりつまずく。
「トラブルでテストのときからクラッチがうまく作動していなくて、スタート練習ができないまま、今日のレースを迎え、チームとは『とりあえず、これで行けるだろう』というクラッチのバイトポジションで臨んだんですが、ぜんぜんダメで、大きくホイールスピンして順位を18番手まで落としました。テストからずっと抱えている問題なので、明日までに改善できるかどうかもわかりません」
ただし、そこから宮田は9つポジションを上げて、最終的に9位でフィニッシュした。
「順位は落としたけど、その後9位まで追い上げられたのでレースペース自体は悪くなかったと思いますし、普通にスタートできていれば、いい結果を手に入れられたと思います。自分の中で持っていた不安要素のひとつはとりあえず、減ったかと思います」
だが、宮田の目標はそこではない。
「まあ今日は60点の出来。抜くときはもっとアグレッシブに一発で抜かないといけない。少し守りすぎたかな。思っていたよりも、みんなクリーンなレースをしていたので、もう少しアグレッシブでも良かったかなと。でも、ここで戦えるという気はしています」
初レースでポイントは獲得できなかったが、それ以上に大きなものを得た宮田だった。
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