「嘘をつかれていた」大谷翔平 最強バディからの”裏切り”にショック隠せず 異例の12分間会見内容「わかったこと、わからなかったこと」

2024年3月26日(火)11時54分 ココカラネクスト

大谷の会見には多くの注目が集まった(C)Getty Images

 注目を集めていた元専属通訳の違法賭博問題でドジャース・大谷翔平が初めて声明を発表した。

 ドジャースの本拠地、ドジャー・スタジアムで3月25日(日本時間26日)に行われた会見では12分間に及んで、今回の時系列、自身がどう感じたかなどを赤裸々に語った。

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 水原氏の解雇が発表されて以降、初めての大谷の肉声を聞く機会とあって日米のメディアでも大谷が何を語るかが大きく注目を集めていた。

【水原氏に感じたこと、スポーツ賭博についての関与】

 会見冒頭では水原氏について「信頼していた方の過ちは悲しいし、ショックです」と率直な気持ちを明かしながら、強く訴えたのは「僕はスポーツ賭博に関与してない」という点だった。スポーツイベントに賭けたり、誰かに送金を依頼したことはないとした。結論として「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつみんなに嘘をついていた」と断罪した。

【今回の出来事をいつ知ったのか】

 その上で水原氏が違法賭博に関与していたことを知ったのは韓国で行われたパドレスとの開幕戦後のミーティング時とした。同ミーティングでは水原氏がギャンブル依存症であることを球団フロント、ナインの前で告白。同じくミーティングに大谷も出席していたが、本来通訳業務を務める水原氏自身が語っていたために、詳しい内容まではわからず、違和感を感じていたところ、水原氏から「ホテルに帰った後で、より詳しいことを2人で話したいので、今は待ってくれ」と話されたとした。その後、ホテルでの会談で「彼に巨額の借金があること」、大谷の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送金していたと水原氏が明かしたとした。

【疑惑を呼ぶインタビュー】

 今回の一件では水原氏が19日(現地時間)にスポーツ専門局『ESPN』から受けたインタビュー内容も大きく注目を集めている。90分間に及ぶインタビュー内で水原氏は「大谷が借金の肩代わりを認めた」「銀行口座へは大谷自身がログインして送金した」と語っていた。このインタビュ—内容についても大谷は「取材依頼のことも僕にはもちろん、その時伝えていなかった」とし、すべて虚偽だとした。

【水原氏の二転三転する説明内容】  

 違法賭博に関しての問い合わせがメディア側からあったときに代理人に対して、水原氏は大谷が「某友人の借金の肩代わり」として支払ったと説明。自身の借金とは明かしてなかったという。その後、さらに尋問が進められ、実は自身の借金を大谷が肩代わりしたとストーリーが変化、「これらはすべて嘘だった」とした。

【代理人、球団側の対応】

 代理人も当初は水原氏にかわって大谷が借金を肩代わりしたというストーリーを信じていたが、開幕戦後のホテルですべて水原氏の虚偽の説明だったことがわかり、ドジャースサイド、弁護士に連絡。弁護士団が水原氏を窃盗と詐欺で訴え、ドジャースも解雇の決断を下すに至ったとした。

【今後について】

 カージナルスとの本拠地開幕もまもなく控えるとあって「ここからは弁護士の方にお任せしますし、僕自身も警察当局に全面的に協力したいなと思っています」と話した大谷。「気持ちを切り替えるのは難しいですけども、シーズンに向けてまたスタートしたい」と前を向いた。

 今回、巨額資金の使い込み疑惑が持たれている水原氏といえば、大谷がメジャー移籍時から通訳を務め自他ともに認める「最強バディ」と認識されていた。まるで兄弟のように親密な時間を過ごしてきたことからも、会見中も大谷の顔が晴れることはなかった。 

 また今回の出来事では約7億円ともいわれる巨額資金がいかに大谷口座から流出したのか、個人の銀行口座にいかに不正にアクセスしたのかなど不透明な点も多い。水原氏がどこにいるのかなど、今後は捜査の進展を待つしかないが、まず大谷本人が自身の肉声で騒動を語ったことは大きい。通常のシーズンに戻るにはしばし時間が必要とされそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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