スタート前に大混乱、M.マルケス痛恨の転倒リタイア。優勝はバニャイア/第3戦アメリカズGP

2025年3月31日(月)4時58分 AUTOSPORT web


 3月30日、2025年MotoGP第3戦アメリカズGP MotoGPクラスの決勝レースがサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は9位でフィニッシュして、7ポイントを獲得した。



 初日は雨からドライ、2日目の予選とスプリントはドライで行われたが、決勝日の朝は一面曇り空となった。ウォームアップ走行はドライコンディションでスタートして、終盤にマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)の転倒があったが問題なく終了。マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が2分01秒873でトップ、バニャイアが2番手、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が3番手となった。


 Moto3クラスの決勝レースは軽い小雨となったが、ドライでレースが行われた。続いてMoto2クラスのサイティングラップが始めると雨が降り始め、レースはウエットコンディションでレインタイヤが履かれた。そしてMotoGPクラスの時間になると天候が曇りまで回復、気温は22度、路面温度は26度だ。


 しかし、サイティングラップの前には再び小雨が降り、ウエットレースの宣言がなされた。そのため、フラッグ・トゥ・フラッグでレース中にピットに入りバイクの交換は可能となる。サイティングラップではスリックタイヤで出ていったファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が転倒している。ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)の援助もあり、かろうじてグリッドまで戻れた。


 グリッドは1列目がマルク・マルケス、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)。2列目はペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、バニャイア。3列目はルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)、ミラーだ。小椋は18番手からスタートする。


 タイヤ選択は16〜18番手のブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)、小椋の3人のみドライタイヤで、残りのライダーはレインのミディアムタイヤだ。


 しかし、ポールスタートのマルク・マルケスをはじめ、1〜2列目のライダーや複数のライダーがピットまで走る。ウォームアップラップの直前でドライタイヤのマシンに乗り換えてピットレーン出口に並んだ。ここで混乱が生じたため赤旗に。レースのスタートが遅れる。再びサイティングラップ、そしてウォームアップラップが行われ、ピットレーンスタートもなく全ライダーがグリッドにつくが小雨が降っている状況だ。


 また、ここでマーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)のマシンにトラブルがありピットレーンスタートに。20周だったが1周減算されて19周になった決勝レースが始まると、マルク・マルケスがホールショットを奪う。アレックス・マルケスが2番手、バニャイアが3番手、ディ・ジャンアントニオが4番手、アコスタが5番手、モルビデリが6番手と続く。なお、全車がドライタイヤでレースに挑む。


 1周目の最終コーナーではミラーがモルビデリを抜いて5番手に浮上した。また、アコスタは9番手まで落ちている。そこから序盤は大きな順位変動はない。4周目にはバックストレート後の12コーナーでバニャイアがアレックス・マルケスをかわして2番手に浮上した。


 5周目のトップ5はマルク・マルケス、バニャイア、アレックス・マルケス、ディ・ジャンアントニオ、モルビデリのドゥカティ勢。6番手がミラー、7番手がビンダーだ。首位のマルク・マルケスと2番手のバニャイアの差は1.7秒まで広がっている。



転倒してステップが外れたマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)のマシン/2025MotoGP第3戦アメリカズGP 決勝

 8周目には8番手のアコスタが1コーナーで転倒を喫した。すぐにレースに復帰するが20番手まで落ちてしまった。また、9周目に4コーナーでマルク・マルケスがスリップダウン。スクリーンも割れて右側のステップは転倒の際に損傷してないが、18番手でかろうじてレースに復帰している。


 10周目にはビニャーレス、ホルヘ・マルティンの代役であるロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)もマルク・マルケスをオーバーテイクしている。また、アコスタはピットに戻りレースを諦めた。11周目には12コーナーでミルがスリップダウン。21番手までポジションダウンした。


 12周目の終わりにはマルク・マルケスがピットインしてリタイアを選んだ。13周目の終わりにはビンダーがマシントラブルでコースサイドにマシンを止めた。


 残り3周、ルーキーのフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)がミラーをかわして5番手に浮上。また、8番手争いをしていたザルコが転倒。前方ではアルデグエルもクラッシュしている。


 そんななか安定したペースを築いたバニャイアがそのままチェッカーを受けて今季初優勝。2位のアレックス・マルケス、3位のディ・ジャンアントニオが表彰台を獲得した。4位はモルビデリ、5位はミラー。6位はベゼッチ、7位はバスティアニーニ、8位はマリーニ、9位は小椋、10位はクアルタラロとなった。5台がリタイアして完走は17台だった。

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