横浜M・松原、逆転負けに涙...頭から離れないチャントの歌詞「どんな時でも俺たちがそばいる」
2025年4月17日(木)5時10分 スポーツニッポン
◇明治安田J1リーグ第12節 横浜M2—3清水(2025年4月16日 日産ス)
横浜F・マリノスが長いトンネルから抜け出せない。ホームで清水に2—3で逆転負けを喫し、6戦白星なし。DF松原健(32)は悔しさのあまり涙を流した。リーグ戦11試合を終え、1勝5分け5敗の勝ち点8。この日も降格圏から抜け出せず、18位のまま低迷が続いている。
松原は試合後、感情があふれた。ホームのゴール裏スタンド前にたどり着くと、顔を上げることができない。日産スタジアムにチャントが鳴り響く。横浜Mサポーターは試合終了を告げるホイッスルが鳴っても声援を送り続けてくれた。勝てない悔しさとサポーターへの感謝が入り交じる。涙を流しながらうなだれ、しばらく動くことができなかった。
「勝利をつかめなかったことが悔しい。今シーズン、ふがいない試合が続いている中で、サポーターの皆さんは僕らを信じて最後まで、声がかれるまで、応援し続けてくれている。その気持ちに責任を持って応えないといけない。今日の試合に懸ける、必ず勝ち点3を取って結果で見せるしかないという気持ちで入ったけど、落としてしまって悔しい」
2試合連続の逆転負け。試合後の取材エリアでは悔しさをにじませながら話し、こう続けた。
「本当だったら(サポーターから)大ブーイングでもおかしくない。僕はブーイングされて、ケツたたかれて目を覚ます方がいいのかなと思った部分もあった。それでも、マリノスサポーターは選手に歩み寄ってくれる」
取材エリアでも頭から離れなかったのは、横浜Mのチャント「どんな時でも」の歌詞だった。
“どんな時でも俺たちがそばにいる。共に闘え。愛するマリノスのため。俺ら横浜、俺らだけが横浜。気持ち見せろよ。愛するマリノスのため”
「“どんな時でも俺たちがそばにいる”という歌があるように、サポーターの皆さんが表現してくれている中で、僕たちがなかなか表現、体現できてない。そういったもどかしい気持ちがある。みんなは声をからして頑張ってくれているのに、僕らが最後までやりきれない、勝ちきれないことが悔しい。それを正面から受けて(泣きながら)動けなかった」
次戦はアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)準々決勝(サウジアラビア集中開催)前最後の試合として、中3日で20日の浦和戦(埼玉スタジアム)に臨む。浦和はアジア制覇を経験したことがあるクラブ。ACLE前の試合としてはこれ以上ない相手と顔を合わせる。
「個人の主観だけど、埼スタはアウェー独特の雰囲気というか、ACLに似ている。ACLEに弾みをつけるという意味では、勝ち切ることができればACLEでもいい結果につながる。中3日でしっかり切り替えてやるしかない。それだけ」
自らに言い聞かせるように話し、視線を上げた。