野中、シート争いもかかるもてぎ大会は「動きが出せるような結果を」。小林はチーム間の違いに苦戦
2025年4月18日(金)14時25分 AUTOSPORT web

4月18日、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて、全日本スーパーフォーミュラ選手権の第3&4戦『2025もてぎ2&4レース』のフリー走行がスタートし、1回目を終えた野中誠太(Kids com Team KCMG)と小林利徠斗(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)が記者会見に出席した。今大会がスーパーフォーミュラ2大会目の参戦となる野中と、本戦デビューとなる小林が心境を語った。
野中は、3月に鈴鹿サーキットで行われた開幕ラウンドにて、TEAM IMPULの19号車に乗るオリバー・ラスムッセンがクラッシュの影響でケガを負った際、KDDI TGMGP TGR-DCのリザーブドライバーとして登録されていたなかで起用され、レースデビューを迎えた。
さらに今回は、WEC世界耐久選手権の第2戦イモラへ参戦する小林可夢偉の代役として、Team KCMGの7号車に乗り込むこととなり、2大会目へ臨んでいる。
会見にて野中は「前回の鈴鹿がこのもてぎ大会の予習のようなかたちになったので、今回に向けた準備は明確になりました。先ほどのフリー走行1回目でも、悪くない走りができたと思います」と、鈴鹿大会を踏まえた流れが助けになっていると語る。
野中がリザーブドライバーとして登録されているKDDI TGMGP TGR-DCは、育成ドライバーを実戦で走らせる機会を生むべく発足したチームであり、その一環としてシーズン途中でドライバーを入れ替える可能性があることが、YouTubeで配信されたトヨタイムズの番組で明かされている。
KDDI TGMGP TGR-DCでは現在、小高一斗(28号車)と平良響(29号車)がドライバーを務めており、野中はそのシートを手にする可能性がある立場だ。今回のもてぎ大会での走りも、シート選出に影響を与えることが予想されるが、そのことも踏まえて野中はもてぎ大会への意気込みを語った。
「今回のやるべきことは、来シーズンや今シーズンのシート獲得へ向け、何か動きが出せるような結果を出すことだと思っています。このスポット参戦の結果は、自分の今後にとって非常に大事になると思うので、本当に1周1周を大事に走っていきたいです」
「ただ、結果は非常に大事ですが、とは言ってもまだ2大会目です。まずはしっかりと落ち着いて、自分のできることをしっかりと引き出すことにフォーカスしたいです」
●SFデビュー戦に臨む小林利徠斗「トムスとインパルではまったく違う」
そして、2024年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権でポイントランキング2位となり、2024年12月に鈴鹿で行われたルーキーテストにて、VANTELIN TEAM TOM’Sから初めてスーパーフォーミュラドライブを行った小林利徠斗。今大会は、ケガの影響で欠場となったラスムッセンの19号車に乗って、TEAM IMPULから本戦デビューとなる。
まず小林は、フリー走行1回目を終えて出席した会見で、「テストでのトムスさんと今回のインパルさんで、クルマの個性はもちろん、セッションの進め方や話し方だったりがまったく違うので、慣れないといけない部分で苦戦しているところです」とコメント。全22台中21番手となったフリー走行1回目を終え、まずは頭の整理が必要だと感じたとコメント。
そして、初レースへ向けた意気込みとしては、「結果を求めるには、あまりにも情報や知識が足りていないので、あくまで僕のこれまでの経験をもとに、ひとつのレースウィークとしていい走りができればいいなと思います」と語る。
「今日はまだフリー走行がもう一本あり、その後にはレースが2本ありますので、たくさん走らせていただける経験を大事にして、今後のレースに活かせるような良い週末になればいいなと思います」
これからのKDDI TGMGP TGR-DCでのシート争いもかかるなか戦う野中と、未知数のデビュー戦に臨む小林は、どのような走りを見せるだろうか。