「安心感と申し訳ない気持ち」飲酒喫煙問題でパリ五輪辞退の宮田笙子、ロス五輪へ新たなスタート

2025年4月18日(金)6時45分 スポーツ報知

宮田笙子

◆体操 全日本個人総合選手権 第1日(17日、群馬・高崎アリーナ)

 個人総合で争われ、女子予選で、昨夏のパリ五輪を辞退した宮田笙子(しょうこ、20)=順大=は、合計50・899点の21位で通過した。昨年の五輪では当時19歳で喫煙、飲酒が発覚し、代表辞退。反省の日々を経て昨年9月に競技復帰して、2028年ロス五輪に向けて新たにスタートを切った。段違い平行棒で2度落下するなど連覇へ厳しい状況だが、最後まで演技をやり切った。17歳の岸里奈=戸田市SC=が首位に立った。

 らしさを貫いた。宮田は3種目目の段違い平行棒(10・600点)の序盤でいきなり落下すると中盤でも再び落下。「あり得ない失敗」と振り返ったが、気持ちは切らさなかった。最終種目の平均台は、昨年の覇者として堂々とした演技を披露し、13・500点で予選突破につなげた。演技後に「安心感と申し訳ない気持ち」という思いが涙となってあふれ出た。「平均台は絶対に諦めたくないっていう気持ちだけで演技して、ふらつきなく思い切った演技ができた。完璧に近い演技」と表情を緩めた。

 パリ五輪直前に発覚した飲酒、喫煙問題で代表を辞退。昨年9月に実戦復帰し、トライアウトを経て出場の今大会は、実力者が集う最終班ではなく午前中から登場の第1班だった。「この大会にどういう思いを持っていいのか、自分の中でも分からないところもあった」と複雑な胸中をのぞかせながらも「自分のためと、いつも応援してくださっているファンの方々のために頑張る試合にしようと思った」と思いを伝える。

 順位を考えずに臨んだものの「演技してみると、やっぱりまた世界で演技したいなと思う。今すぐでなくても、もっと仕上がった状態で」と話した。ロス五輪を視野に入れ、確かな一歩を踏み出した。(松末 守司)

スポーツ報知

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