涙の再起戦 宮田笙子 決勝進出 「ありえない失敗」もしたけど「楽しめたかな」

2025年4月18日(金)4時43分 スポーツニッポン

 体操の世界選手権(10月・ジャカルタ)代表2次選考会を兼ねて個人総合で争う全日本選手権は17日、群馬県の高崎アリーナで開幕、女子予選が行われ、前年覇者の宮田笙子(20=順大)は4種目合計50・899点で21位で決勝に進んだ。パリ五輪代表の岸里奈(17=戸田市SC)が合計54・266点で首位に立ち、杉原愛子(25=TRyAS)が同54・199点で2位。上位30人が19日の決勝を戦う。

 さまざまな思いが去来する。演技を終えた宮田の目には涙があふれた。段違い平行棒で「ありえない失敗」という2度の落下。それでもくじけることなく、続く最終種目の平均台で着地まで完璧に決める演技で盛り返した。「少し安心というか。あとは周りの人に申し訳ない気持ちもあったり…」。昨年覇者にとって満足いく結果ではない。それでも「反省はあるけど楽しめたかな」と顔を上げた。

 昨夏のパリ五輪で大会直前に飲酒、喫煙が発覚して出場を辞退した。自らを見つめ直す猛省の日々。「体操にうまく向き合えるか不安だった」と明かす。それでも20歳は、28年ロサンゼルス五輪を目指すことを決意。そして心機一転で臨んだ新シーズンの初戦だった。「応援してくださっている方々のために頑張る試合にしよう」。そう心に決めている。

 先を見据えて得意の床運動を新構成で挑むなど、新たな一歩を踏み出した。「より完璧な演技をしたい」。もっと強くなって、3年後の大舞台を迎えるつもりだ。

 ▽世界選手権への道 4枠の女子は全日本選手権の予選と決勝、NHK杯の合計得点で上位2人を個人総合枠で選出。種目別枠は、跳馬14.200点、段違い平行棒14.400点、平均台13.700点、床運動13.300点に設定した「基準得点」を、より大きく上回った2人を選ぶ。クリアできなかった場合は個人総合の次点者が代表入り。世界選手権は10月にインドネシア・ジャカルタで開催される。

スポーツニッポン

「決勝」をもっと詳しく

「決勝」のニュース

「決勝」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ