【宏太’Sチェック】北海道コンサドーレ札幌はJ2では相当上のレベルにある…その強みをもっと生かしてほしい
2025年4月21日(月)6時0分 スポーツ報知
決勝ゴールを挙げ、札幌・家泉(右)と喜ぶバカヨコ
◆明治安田J2リーグ▽第10節 札幌2—1藤枝(20日、大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌が、左右のキッカーの得点とアシストで2戦ぶりに白星を手にした。ホーム・藤枝戦は前半7分にCKから先制を許すも、同30分、MF田中克幸(23)が左足でFKを直接決め、同点。後半9分には左ショートコーナーからMF青木亮太(29)が右足で上げたクロスを、FWバカヨコ(29)が頭で合わせて決勝点を挙げ、2—1で勝利した。
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チーム状況が上がらない中、一番の特効薬は勝つこと。先発の配置を大きく変え、どうなるかという不安もあったが、その中で結果を出せたことは選手にとっても大きな自信になる。これまで、やや精彩を欠いていた高嶺主将も最後まで気迫を出していたように、皆が気持ちを見せる試合をしてくれたのは良かった。
バカヨコの決勝点は青木のピンポイントクロスが素晴らしかったが、伏線があって生まれたものといえる。2節前の徳島戦で、長谷川の左クロスを家泉が頭で決勝点を挙げた。そういうイメージが残っていくのがチームというもの。同じような位置ならこの辺りに来るなという積み上げができていくことは、今後につながる。
2得点ともセットプレーから生まれた。今の札幌には田中克のような能力の高いキッカーがいるし、J2では相当上のレベルにある。だったらその強みをもっと生かしてほしい。サイドからCKを取ればいいというドリブルと、抜けきらなきゃいけないというドリブルでは負担度が全く違う。CKを取る回数を増やせば、確実に得点の可能性は上がる。CK獲得を意識してプレーすることは大事になる。
何度も言うが、ゴールまでの過程を逆算して、どういうプレーをすればその確率が高まるかを考えないと。結果にこだわっている選手が5人いるのと2人しかいないのでは、攻撃の迫力は全く違う。明確な数字を残すことを何よりも考え、どん欲にプレーする選手がもっと出てくれば、勝利は必然と増えてくる。(吉原 宏太、1996〜99年札幌FW)