大谷翔平の“パワーアップ"をロバーツ監督予言「父親になることで得られる資質もある」“産休”から復帰初戦でパパ1勝

2025年4月22日(火)5時0分 スポーツ報知

◆米大リーグ レンジャーズ0—1ドジャース(20日、米テキサス州アーリントン=グローブライフフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が20日(日本時間21日)、真美子夫人(28)の女児出産発表から一夜明け、敵地・レンジャーズ戦に「1番・DH」で先発出場した。出産立ち会いのためチームを一時離れる「父親リスト」で2試合欠場しただけで復帰。“パパ初戦”は3打数無安打で待望の“パパ1号”は今永が先発予定の22日(同23日)敵地カブス戦以降に持ち越されたが、8回に決勝点につながる四球を選んだ。敵地ながら盛大な祝福ムードに包まれる中で、新たな一歩を踏み出した。

 グラウンド上ではいつもの大谷だった。0—0の8回無死一塁。日本ハム時代の同僚・マーティンから“パパ初出塁”となる四球を選んだ。その後1死一、三塁からフリーマンの左犠飛が決勝点。両軍唯一の得点を大谷が演出した。

 真美子夫人の出産を見届け、現地に到着したのは19日(日本時間20日)夜だった。第1子となる長女誕生の瞬間に立ち会うため、18日(同19日)から入っていた「父親リスト」を外れ、この日復帰登録。弾丸日程だったが、父親になって帰ってきた。グローブライフフィールドは3日連続のチケット完売。敵地ながら3万8110人の観客の中にはド軍ファンも多く、スタメン発表の時から背番号17には祝福の大歓声が送られた。試合前のクラブハウスでもベッツらチームメートから祝福の嵐。初回先頭の“パパ初打席”で二ゴロに倒れるなど“パパ初安打”はお預けとなったが、注目度は段違いだった。

 ロバーツ監督は「2日間の休養があったせいか、今日は少し気負いすぎていたように見えた」と指摘したが、試合前に発した「(大谷が)無事に戻ってきてくれて良かったし、健康な赤ちゃんが生まれたことが何よりもうれしい」という言葉が全てだろう。「父親の“産休”は通常3日間とされているが、赤ちゃんの健康を確認して、すぐにチームに戻ったことは彼の私生活と仕事を両立させる能力を物語っていると思う」とたたえた。さらに「父親になることで得られる資質もある。野球に置き換えてみると、ささいなことにこだわらなくなり、何が最も大切かを理解するようになる」と親となった大谷のさらなる成長を予言した。

 自身も2人の子どもを持つ父親の指揮官は、この日自身の体験談をもとに予言をしていた。「“父親パワー”は実在する。翔平の打球の強さは見ての通りだが、父親になったことで前例のないような、120マイル(約193・1キロ)の打球速度が出るかも」と笑った。自己最速の119・2マイル(約191・8キロ)を超える当たりが実際に生まれることはなかったが、目には見えない力が発揮される日も遠くはないはずだ。

 “パパ1号”は22日(同23日)の敵地・カブス戦以降に持ち越し。通算7打数無安打の今永との「日本人対決」で待望の一発は飛び出すか。出産発表では「愛する妻」「美しい娘」と記し「最高に幸せな親にしてくれてありがとう」と感謝していた背番号17。1人増えた最愛の家族の存在を、力に変える。(中村 晃大)

◆大谷夫妻の第1子出産まで(日付は日本時間)

 ▽24年2月29日 「かけがえのない人」との結婚を発表。開幕直前にお相手が元バスケットボール選手の田中真美子さんであることが判明。

 ▽同12月29日 インスタグラムで真美子夫人が第1子を妊娠したと発表。「もうすぐ私たち家族にリトルルーキーが加わることが待ちきれません!」

 ▽25年3月13日 カブスとの東京シリーズのため大谷が来日も、出産を控える真美子夫人は愛犬・デコピンとお留守番。

 ▽同4月19日 真美子夫人の出産に立ち会うため、産休制度「父親リスト」入り。ロサンゼルスにとどまり、テキサス遠征に同行しなかった。今季初の欠場。

 ▽同4月20日 敵地・レンジャーズ戦の試合開始3分前にインスタグラムで真美子夫人が第1子となる女児を出産したと発表。「オオタニファミリーへようこそ!」。同戦は移籍後初となる2試合連続欠場。同日夜にチーム合流。

 ▽同4月21日 「父親リスト」から3試合ぶりに復帰。パパとして初めて試合に臨む。

スポーツ報知

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