ソフトバンク・山川「感情では自分のひと振りでしっかり試合が決まるように」逆襲“どすこい弾”だ!!
2025年4月22日(火)6時0分 スポーツニッポン
逆襲の“どすこい弾”を狙う。ソフトバンクの山川穂高内野手(33)が、打撃フォームのズレ修正と思考を整理し、きょう22日からのオリックス2連戦に臨む。チームが1分けを挟み5連勝した期間(6〜12日)では4本塁打と大暴れしたが、1勝5敗に終わった先週6試合はノーアーチに終わった。今季4番が本塁打を放った試合は3戦全勝。“打てば負けない”アーチを放ち、本拠地で1勝8敗と苦戦しているチームを勝利へ導く。
本拠地に戻っての2連戦を前に、山川は冷静に修正すべき点を見極めていた。20日の敵地・西武戦で自身は5打数無安打に終わったものの、チームは2桁12安打を記録し、6試合ぶりとなる勝利を挙げた。試合後、主砲は理想と現実について率直に語った。
「漫画みたいに“絶対、4番が打ってやる”って言いたいんですけど(そうすると)力んでしょうがない。それは感情論。先週打てたのに今週打てないのは体調にズレが生じているから。フォームが良ければ先週みたいに打てると思う」
打撃の調子、感覚のことを「体調」と表現し、その改善を復調へのテーマに挙げた。4月上旬は、まさに“体調万全”と言える状態だった。6日の西武戦では今季1号含む3安打5打点と本領を発揮し、12日のロッテ戦までの6試合では25打数13安打11打点4本塁打で打率・520と大フィーバーした。だが、15日の楽天戦から6試合は一転し、23打数1安打(打率・043)の1打点0本塁打と急激な不振に陥った。
それでも、百選錬磨の男は動じることなく自身の心技体を見つめている。「気持ちでは打てない。技術、打撃フォームが全てなので。毎試合ホームランは打てることはない。今からやるのは思考の整理ですね。打てなくても勝ってくれたらいい。この繰り返しですよ」。打撃フォームの引き出しはプロ12年間で培った経験から多くある。「なぜ先週できて、急に今週崩れたのか。その体のバランスから整えます。抜群に体調が良ければ、年間通してもっと打てますよ」と語った。
4番が「どすこーい!」と叫べば、今季の小久保ホークスは負けていない。今季、本塁打を放った試合は3戦全勝。昨季は28試合で22勝6敗、通算31試合で25勝6敗、勝率・806と主砲のバットが勝敗に直結するのは明らかだ。「感情では自分のひと振りでしっかり試合が決まるように。あとはしっかり感覚と体調を整えて。まずは2連戦。先週みたいなことにならないようにやっていけたらいいな」。“体調”さえ整えばまたドバドバと続き、勝利の原動力となるはずだ。 (井上 満夫)