「打たれるべくして打たれた」菅野智之、初回2被弾も即修正でメジャー最多94球 7回3失点に指揮官も「ファンタスティック」
2025年4月25日(金)0時20分 スポーツ報知
◆米大リーグ ナショナルズ4—3オリオールズ(23日、米ワシントンDC=ナショナルズパーク)
【ワシントンDC23日=一村順子】オリオールズの菅野智之投手(35)が23日(日本時間24日)、敵地のナショナルズ戦に先発し、前回登板に続いて自己最長タイとなる7回を投げ、2本塁打を含む5安打3失点だった。勝敗はつかず、2勝1敗のまま。試合は3—4で敗れた。
「打たれるべくして打たれた。カウントが不利になると、どうしてもやられてしまう」と菅野は痛恨の初回を振り返った。ウッドに先頭打者本塁打、ベルに4号2ランを許した。だが、引きずらなかった。2回はわずか7球、3回は9球でともに3者凡退。さすがの修正力を見せて、失点したのは初回だけ。「良かったと思う。あそこでズルズルいかず、ストライク先行でいけたのが、立ち直るきっかけになった。7回まで試合を運べたのは良かった」とうなずいた。
メジャーで最多となる94球を見届けたハイド監督は「ファンタスティックだった。彼は投球の術を心得ている」と称賛。「8番・二塁」で先発し2安打を放ったホリデーは「彼は質の高い投球をする。だからいつも、彼の後ろを守るのは楽しい」。テンポ良くストライクを取れる右腕に大きな信頼を寄せる。
開幕投手エフリンが負傷者リスト入りし、モートンが0勝5敗と苦戦中。菅野は3勝目は挙げられなかったが、28投球回はチームトップ。2勝(1敗)は同最多タイだ。借金「5」と苦しむオ軍だが「きっかけひとつで変わると思うので、そういうものを信じてやっていければいい」。事実上のエースとして、確かな輝きを放ち続ける。(一村 順子)
◆菅野に聞く
—初回に2被本塁打。
「2アウトを取って、ヒット、ホームラン。カーブが真ん中高めのところをホームランされた。チームが苦しいところで先制点は気をつけなければいけないところだった」
—2登板連続で7回を投げ抜いた。
「投げるからには長いイニングを、と思っている。きょうは四球がなかった(のは良かった)。それが全てではないけど、マウンドでの姿、何とかしようとする姿勢とか、当たり前のことを当たり前にできる選手が、いい選手だと思う」
—効率良い投球を支えているのは。
「試合前の準備。投手コーチと捕手との入念な打ち合わせをして、それをしっかり頭に入れ、イニング間も話し合ってマウンドに上がれているからだと思う」