日本球界で広まる「逸品」は何が違うのか 魚雷バットを手に大打者・落合博満が説いた“打の本質”「バッターにはタイプがある」

2025年4月27日(日)17時0分 ココカラネクスト

日米両球界で利用者が増え始めている魚雷バット。(C)Getty Images

 今季から“野球の本場”で本格導入が始まったアイテムの影響は、海を越えて日本球界にも波及し始めている。

 そのアイテムとは通称「魚雷バット」と呼ばれる特殊形状のバットだ。今季にメジャーリーグでも利用者が増えた逸品は、名門マサチューセッツ工科大の物理学博士号を持ち、昨季までヤンキースでアナリストを務めたアーロン・リーンハート氏(現マーリンズのフィールドコーディネーター)が開発。打球が最も飛ぶとされるバレルの位置を従来の製品よりも先端から約10〜15センチの部分にあった芯を約20〜27センチの位置に移動させ、スイングスピードの向上とともに、元来のバットでなかなか捉えられていなかった選手の打撃に変化を生んだ。

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 NPBでは、今月18日に西武の源田壮亮が初めて魚雷バットを握ってプレーすると、徐々に利用者が増加。東京六大学でも魚雷バットを使って打ち始める選手は出始めており、プロ、アマ問わず、その波は確実に日本球界に広がりつつある。

 もっとも、一部の選手は「違和感」を口にする。ドジャースのマックス・マンシーは「誰にでも合うわけではないと思う。バットの底にポンプを追加した時も、一部の選手にとっては面白くないものになる」と魚雷バットが万人受けする代物ではないという見解を示していた。

 そんな異端なアイテムに、百戦錬磨のレジェンドも持論を語った。27日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)にご意見番として生出演した元中日監督の落合博満氏は、番組側が用意した魚雷バットを手に解説。「感触は軽い。重心が手前にあるだけに、重さより軽く感じる。練習で使ってみてどうなのかなっていう程度のものじゃないですかね」と指摘した。

 さらに「バッターにはタイプがある」と語るレジェンドは、“打撃の本質”を説いている。

「どんなバットを使っても、とりあえず芯に当てようとするのがバッターの本質。あくまでも使ってみて、慣れることが大事。結果が出れば自分に合う、結果が出なければ元に戻そうかなっていう、そういう使い方でいいんだろうと思います」

 現役時代には材質や木目の流れまで気にして、バットを厳選していた落合氏。だからこそ、魚雷バットに対するシンプルな指摘は説得力がある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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