【高校野球】聖隷クリストファー2年生エース左腕・高部陸がマダックス 95球3安打11Kで8強

2025年4月27日(日)8時5分 スポーツ報知

マダックス完封を達成した聖隷クリストファーの高部陸(カメラ・伊藤 明日香)

◆高校野球春季静岡県大会 ▽3回戦 聖隷クリストファー5—0島田樟誠(26日、磐田)

 高校野球春季静岡県大会は8強が出そろった。聖隷クリストファーの2年生左腕エース・高部陸投手が島田樟誠を3安打に抑え、11奪三振、95球の完封で「マダックス」を達成し、2年ぶりのベスト8に導いた。日大三島は、昨夏の甲子園出場校・掛川西に劇的サヨナラ勝ち。浜松商は背番号1の山口祐誠(3年)が静高打線を1失点に抑えて完投し、19年以来6年ぶりに8強入り。27日に準々決勝4試合が行われる。

 聖隷クリストファーの高部が、最後の打者を見逃し三振に仕留め、左拳を握りしめた。相手打線をわずか3安打に抑え、三塁すら踏ませない95球の完封劇。「初回からコントロール良く攻めることができた。チームに流れを持ってくることができてよかったです」と、マダックス達成に声を弾ませた。上村敏正監督(67)も「高部くんが頑張りました。終わり」と笑みを浮かべ、文句なしの快投に太鼓判を押した。

 自信のあるストレートがさえた。投じた95球のうち、変化球はおよそ10球。「相手が真っすぐに対応できていなかったので捕手と相談して直球にこだわって投げました」。内外角を巧みに投げ分け、11奪三振のうち8個が空振り。2試合連続の完投勝利だが、2失点(自責1)だった19日の知徳戦(7〇2)では136球を投じており、制球を意識。この試合で新たに取り入れたワインドアップ投法にも手応えを感じていた。

 昨夏に県準優勝を経験、エースナンバーを初めて背負った秋の県大会では3位に入った。秋は県初戦から東海大会準々決勝(対至学館、0●2)まで7試合連続で完投を果たした。174センチのサウスポーは冬場は体づくりに専念し、体重は6キロ増の68キロに。今春には最速145キロをマークするなど成長著しい。

 この日の自己評価は「7、80点」と厳しめだった。3—0の8回先頭に内角攻めを狙った結果、死球となり、この日初めて走者2人を塁に置いた。「均衡している場面でもテンポよく投げられるようにならないと」と気を引き締めた。連戦で27日は御殿場西と準決勝進出をかけて戦うが「投げたいです」と意欲は十分。「エースとして、チームに勢いをつけたい」とタフネス左腕が力投を誓った。(伊藤 明日香)

 ◇マダックス 100球未満での完封勝利を指す造語。抜群の制球力を武器にブレーブスなどでメジャー通算355勝を挙げたグレッグ・マダックスが、100球未満での9回完封を13度飾ったことにちなみ、野球作家のジェイソン・ルークハートが提唱した。

スポーツ報知

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